JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

『土と健康』2010年4・5月合併号(一部紹介)

画・田島征三

今月の表紙
発作・田島征三
撮影・酒井 敦

 表紙のことば

 道楽神さま
 6年前の中越大震災の日が初日だった2004年、松代農舞台・田島征三「生命記憶木の実」展。思い出のあの個展は、地震のためにさんざんだったが、今回、同じ場所での「道楽神展」、神野善治さん(武蔵美大教授・文化人類学)の講演会も大雪のため、参加者の数はちらほら。でも神野さんの話はとてもよかった。
 ぼくが昨年、中国映画の場面で一瞬見た竹の枝を束ねて作った素朴な人形(多分、民間信仰と関係する)に惹かれ、2012年は植物を束ねたり、編んだり、縛ったり、結んだりしてオブジェを創り、それを連ねたり、連携させたりして、ものがたり性をもたせ、真田小学校全体を作品にしたいと思っている。(空間絵本とよぶかどうかは、その時にならないとわからないが……)
 ところが、このプランをアート・フロント・ギャラリーの奥野惠さんに話したら「あらっ!」と驚いた。「偶然ネ!十日町にも同じような人形があって、松代農舞台で展覧会を計画しているの」という。
 そして今日、その展覧会と神野さんの講演会を聞きに来たのだ。
 1つ目のキーワードは、藁(わら)・稲作文化の主役として活躍したのは、過去の栄光なんだろうか?食べ物を包み運ぶためのワラツトに始まり、ワラジなど身に付けるものから、サッペシなど身の回りの品。そして、道楽神さまのような信仰の対象物。
 2つ目のキーワードは、厄払い→燃やす。こんな面白い造形物が、何故今まで注目されなかったのか?作ったらすぐ燃やされていたからだ。
 これから2年、ぼくは、藁をはじめとする、植物との付き合いが始まるのだ。

田島征三
ホームページアドレス http://www.geocities.jp/djrnq642/


 今月の記事から

● 全国有機農業者の集い 2010 神奈川大会報告 10年3月6日〜7日
   有機でひらこう! 日本農業と食の未来を 

 ・ 第38回 日本有機農業研究会全国大会参加のお礼と報告   ・・・・ 大平 勝/安田 節子

 3月6、7日の「全国有機農業の集い 神奈川大会」におきましては、2日間で延べ650名もの参加があり、お陰さまで熱気に満ちた大会となりました。全国からご参集下さいましたみなさん、そしてご来賓の農林水産省生産局農業環境対策室課長補佐の堀川昌昭さん、神奈川県農政部農業振興課課長の露木洋一さん、神奈川県消費者団体連絡会事務局長の丸山義弘さんに心からお礼申し上げます。
 大会テーマ「有機でひらこう!日本農業と食の未来を」のもと、喫緊の課題である日本の農業のあるべき方向を鈴木宣弘先生の基調講演「日本農業のすすむべき道」を通して見据えることができました。また、青山美子先生・平久美子先生による記念講演「農薬による人体被害の実態」では、もはや放置できない農薬被害と汚染問題に向き合う必要を、インパクトをもって認識させられました。熱のこもったご講演に加え、先生方は十全の資料を提供され、大会資料集に反映できましたことはありがたいことです。
<中略>
 この大会が有機農業のさらなる一歩に向けて参加者のみなさまの絆を深める機会となりますことを願っております。来年の福井大会で再会いたしましょう。

 ・ 大会を機に会員の輪を広げ、県域での活動を活発に   ・・・・ 相原 成行

 神奈川県の特徴は、大都市圏にあって特に消費者と生産者の距離が近い都市農業であることです。分科会ではこのテーマについても取り上げさせていただきましたが、消費者が同じ地域に暮らす生活者、市民として農にかかわり、農家とかかわり、地域の農地を守っていく新たな提携の広がりを実感しました。そして、人が多く暮らす街の中にもまた農地は必要で、守っていかなければならないものだという思いを多くの人たちと共有できたと思います。
 大会参加者の様子は、初参加で緊張と戸惑いを感じつつ、有機農業の素暇らしさに引き込まれていった人たち、これから有機農業を始めようと意欲をもって参加している人たち、壁にぶち当たりそれを乗り越えようとしている人たち、懐かしい人たちとの再会でエネルギーを充填している人たち……。そんな人たちの思いをたくさん感じました。この大会が神奈川県で開催されたことにより、県内の有機農業がより一層発展していき、また、全国から参加していただいた方々にとっても実り多き時間となっていただければ幸いです。
 最終の実行委員会が3月25日に開かれましたが、同実行委員会からは、神奈川県有機農業研究会宛に大会会計の収益の一部を、特に有機農業者の就農に関する支援に使うということでご寄付いただきました。重ねて感謝申し上げます。

 ・ 第38回 日本有機農業研究会 神奈川大会 アピール

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 ・ 基調講演 日本農業の進むべき道   ・・・・ 鈴木 宣弘

WTOの農業交渉をはじめ、FTA、EPAが市初信されるなど、国際社会では貿易自由化の流れが加速しています。こうした中で日本の農業が持続性を強め、自給度を高めて真に「強い農業」に指定国はどうすればよいのか、また有機農業はいかに位置づけられるべきなのか。
食糧危機でも買いたたかれた日本の農産物
今回の世界の食糧危機、輸入品の安全性問題などで、日本農業を大事にしなくてはいけないという声が日本国内で上がりました。ところがその声は、実際には農業現場に届いていません。農産物の価格が2倍になった国もあるというのに、日本では燃料、資料、肥料等の価格が上がったのに農産物の価格は上がらず、経済的に成り立たずに廃業した人がいます。世界中でこういう国は日本だけでした。
穀物高騰とアメリカの戦略
日本の農業は「過保護」なのか
日米欧の国内保護比率をみると、日本の削減対象の国内保護総額は、6418億円あります。アメリカの国内保護総額は、1兆7516億円で、戦略的に農業を守ろうとしているのが分かります。それでも本当の額の半分しか申告していません。
輸出国に都合の良いWTOルール
食料は国をささえる重要なものであり、他の国がいかに一生懸命に国内農業保護をやっているか。
たとえばアメリカのコメはタイやベトナムより生産コストが高いので輸入国になるはずですが、輸出国となっているのは、政策のおかげです。アメリカでは販売価格との差額を補填しています。この補填は輸出補助金ではないかと考えられますが、WTOではそうはとらえません。輸出補助金は輸出を特定した補助金ですが、アメリカの「補助金」の場合は輸出を特定した補助金ではないということで、WTOではとがめられないのです。WTOでは2013年までに輸出補助金を全廃するから関税を下げるよう要求されています。WTOのルールは日本では金科玉条のようにいわれていますが、こうした「隠れた補助金」に見られるように、輸出国が自分たちの都合良くつくっているものなのです。
「強い農業」のヒントはスイスに
消費者を説得できる取り組みが必要
農業を守ることで国土と国民が守られる
農の営みというのは、健全な国土環境と国民の心身を守り育むという、大きな社会的使命を担っています。その大きな思いと誇り、そして自らの経営力、技術力を信じることが、常に前を向いて進んでいく底力を生み出してくれるのです。我々は、簡単にへこたれるわけにはいきません。

● 第38回 日本有機農業研究会 通常総会の報告 10年3月6日
  創立40周年へ向け、創立者一樂照雄の理念を継承し、「提携」の意義を再確認しよう!   ・・・・ 総務部

第38回日本有機農業研究会総会は、3月6日(土)の午前中、同大会の開催された「かながわ労働プラザ」で開催されました。佐藤喜作理事長の挨拶のあと、議長に松沢政満さんが選出され、5つの議案がいずれも滞りなく賛成多数で承認されました。

● とれたて青年部24 関東たねとりくらぶ(種苗交換会)   ・・・・ 池田 晶一

3月21日の日曜日、関東での種苗交換会が千葉県の香取郡東庄町で行われました。当日は、強風で雨が降り、春雷が鳴り響き、電車が止まるという朝になってしまいました。止まった電車を待ちつつ、3時間で到着予定が、けっきょく5時間の大旅行。やっと畑の見学会に合流したものの、一般参加の高速バスよりも遅れてしまいました。

● 第17回 火の国九州・山口有機農業の祭典 報告
 かたらんね!有機農業 立場の違いを超えてつながろう   ・・・・ 松熊 成洋

 ・ 農業少女はどこに行くのか   ・・・・ 松本 恵美

 ・ 何も知らずに飛び込んだ研修   ・・・・ 久原 佐穂

● 有機農業アドバイザーですB
    子どもと作る未来の畑   ・・・・ 田中 和義

● 佐藤喜作のキサクな話『買えなかった笑顔』   ・・・・ 佐藤 喜作

● 達人に聞く「旬の有機農産物」加工のすすめS 『私流の玄小麦こうじミソ作り』   ・・・・ 近宗 清子

● 熱き心くん   ・・・・ 鎌田 桃子

● BOOK 『ほしいも百年百話』   ・・・・ 先ア 千尋

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