JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

『土と健康』2010年3月号(一部紹介)

画・田島征三

今月の表紙
発作・田島征三
撮影・酒井 敦

 表紙のことば

 飛び出す三人
 小学校が丸ごと絵本になっている。
 この「絵本」の最後の部屋には、三人の子供たちの下半身
 (巨大な足が壁に突き刺さっている・09年12月号表紙)
 その部屋の外壁に三人の上半身が、このように飛び出している。
 子供たちは、学校から飛び出し、この集落(鉢)から飛び出し、
 十日町から飛び出し、新潟県から飛び出し、
 日本から飛び出してゆけば良い。
 過疎地になった十日町の山間の集落を
 支援しようとしているものが、
 若者に「飛び出せ」というのは、変かもしれないが、
 魅力ある環境があれば、若者はいつか帰ってくるし
 都会が嫌になった人々きっと移り住んでくるでしょう。
 そんなことを、空想して創りました。

田島征三
ホームページアドレス http://www.geocities.jp/djrnq642/


 今月の記事から

● 一楽思想と提携の意味を紐解く−たかはたの軌跡に沿うて−   ・・・・ 星 寛治

一、 一樂照雄氏とたかはた
・蔵王で真壁仁と会談
 話題の中身は、激しく近代化が進む時代状況について、現場を踏まえた認識を語り合い、壊されていく伝統的な農村を守らなければということで意気投合したように思う。
・「和田民俗資料館」の設立
・地域に根を張る有機農業運動
・ゆうきの里づくりと記念碑建立
・「一樂思想を語る会」の開催
二、 歴史的な思想家 一樂照雄
・『暗夜に種を播く如く』を味読
・自然と社会への透徹した目
 人間自体が生きた自然そのものであり、生きものとしての人間という本質からの発想が大事だとする。視野を広げれば、生物生存の世界は、弱肉強食の競争ではなく、絶妙な種間の棲み分けによって共存共栄し、環境に適応してきたと見る。
・働くよろこびと生活の芸術化
・自ら耕し自給自活する−提携の原型
三、 有機農業の提唱
・有機農業研究会の船出
・格調高い趣意書
・有機農業の本質は提携である
一九七六年、首都圏の自立した消費者グループのリーダーの来訪に伴って、遠距離ではあるが直接届ける取り組みが始まった。…そのカタチを私たちは産直提携と呼んで少しずつ実績を積んできたのだが、ある段階で「顔の見える関係」というフレーズが浮かんできた(月刊『潮流』)。
・指針となる「提携一〇か条」
・提携のこれからの課題
四、 いま、提携の意味を問う
・TEIKEIからAMAPへ
・生消の自立・互助の新しい地平
 産業を超える農の豊かさを問う新たな流れは、日本の有機農業運動に於いて先駆的に探求されてきた。その核心の所に、資本の論理から生命(いのち)の論理への転換がある。その方法論としての提携は、生命共同体的関係性を獲得することによって、市場原理の縛りを自ら解き放つ。(桝潟俊子「なぜ、いま、あらためて提携なのか」)

● 一楽思想を語る会 報告 2009年11月3日 於 山形県高畠町
 ・有機農業運動の現代的意味   ・・・・ 栗原 彬

・貧困率15パーセントの日本
・つながりの貧困、つながりの喪失
・もう一つの公共性
 電力というのは、近代化とか文明化ということになるし、生活を便利にする、快適にする。しかし、踏みとどまって考えてみると、「安全で美味しい食べ物を提供する、そういう行為こそ公共性じゃないのか」これはすごい発言です。
・もう一つの公益
 公益というのは、優れて生活に係わっているし、それから価値の問題でもあるんです。だから北電がいう「公益」の意味は、「近代的なものこそ価値がある」ということを実際いっているわけです。だから、それに対してお百姓さんが何を言ったかというと、「もっと人間とか命とか、そういう生きるということに底の方から関わっている重要な人間的な価値」というようにいえると思います。
・「野生知」から生まれる文化、「もう一つの公論」
・「もう一つの公的な決定」、自立性とつながり
・家族に見るつながりの文化
・「つながり」が意味を生む
・世界を変える「つながり」
 金子兜太の句があります。
 「小鳥来て巨岩に一粒のことば」
 〜中略〜
 単純に「小鳥」が一羽飛んできた。それだけで「岩」全体がざわめき立つ。「岩」全体が意味を孕んでくる。「世界が動き出す」とは、そういうことです。

 ・ 『暗夜に種を播く如く』   ・・・・ 高橋 英俊

 山形県高畠町にある民俗資料館の前庭には、一樂照雄さんの記念碑がある。そこに刻まれているのは、「老人に仕事を 子供に自然を」である。一樂思想をもっとも素直に表した言葉と思う。
 経営と運動、事業と組織の矛盾的統一体としての協同組合の難題に真正面から取り組み、また、有機農業とは技術的様式の問題ではなく生活上の価値観の問題がある、喝破した一樂の足跡は、百年に一度といわれる危機のいま、静かに学び直す絶好の時機と思います。

● 佐藤喜作のキサクな話『えさ米』   ・・・・ 佐藤 喜作

 えさ米が脚光を浴びて、減反問題解決の切り札になるような風潮である。これで耕作放棄地問題と水田農業の復活の起爆になるのであろうか。

● 養殖魚の現場で
  20年前から使用禁止の「有機スズ化合物TBTO塗料」
  (漁網防汚剤)が今も使用されている現実   ・・・・ 八竹 昭夫

養殖魚を囲う網に猛毒の薬剤を使用
今も変わらない養殖現場の実態

● 有機農業アドバイザーですA
 おいしい・健康・安全は“生きている場”が生みだす   ・・・・ 宮嶋 望

生きているものは腐らない、死んでいるものは腐りだす
この事実を認めると、微生物をコントロールし、作物を健康に育て、家畜にストレスを与えずに、おいしい発酵食品を造る秘訣が隠されていることに気づく。

● とれたて青年部23 今年も青年部の活動にご協力を   ・・・・ 増田 裕子

今年も青年部の活動にご協力を

● 熱き心くん   ・・・・ 阿部 杜彦

喜怒哀楽…5年間の就農を振り返る
喜怒哀楽、という言葉がありますが、四つの漢字のこの順番、面白いと思いませんか?

● 種から育てよう 71 万次郎カボチャ   ・・・・ 園山 国光

野性味の強い中型晩生カボチャ

● GMイネ裁判経過報告
 ・新潟地裁、「鑑定不能」で原告敗訴決定   ・・・・ 安田 節子

ディフェンシン耐性菌の生態系への脅威を放置する判決

● スウェーデンで高まる食への関心と、伸びる有機食品需要   ・・・・ アキコ フリッド

食の安全性にあまり興味を示していなかった市民に警鐘を鳴らしたのは、2007年に出版された『Den Hemlige Kocken』(隠された調理人)という一冊の本。著者が全国紙の新聞記者だったこともあって各方面で大きく報道された。内容は加工食品と食品添加物のからくり。特に化学調味料(近年では業界の圧力によって、増味剤・日本ではうまみ調味料と名称が訂正された)や、着色料、荒涼について詳しく解説されている。パッケージへの宣伝文句についても疑問を投げかけ、見かけにだまされないように忠告する。

● 新しい食料・農業・農村基本計画の策定に関して
 農林水産省政策課大浦参事官と日本有機農業研究会との意見交換会開く

● 各地から 九州 小さな離島の未来への挑戦   ・・・・ 高砂 樹史

守り続けた「自給自足」と「自立」
 山からの朝日を拝み、庭に出でて畑の幸をいただく。野鳥や野の花から季節を教えられ、真っ赤に染まる夕日の海を眺め、波の音を聞きながらさっき水揚げしたばかりの魚に焼酎を傾ける。ともに杯を酌み交わせば、懐かしいともに出会ったかのように話は弾み、心地よい夜は更けてゆく。

● BOOK 詩集『種を播く人』星 寛治   ・・・・

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● BOOK 『病を癒す有機農法』園山 国光   ・・・・

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● BOOK 『森が消えれば海も死ぬ』松永 勝彦   ・・・・

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