JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

『土と健康』2009年7月合併号(一部紹介)

画・田島征三

今月の表紙
発作・田島征三
撮影・酒井 敦

 表紙のことば

新潟県十日町市真田小学校、5年前に廃校になった。
今年「絵本と木の実の美術館」としてよみがえる。
「美術館」といっても、学校のままだ。
最後の在学生ケンタは流木で出来ている。
ケンタの思いは、木の実でできている。
木の実は森で拾った。
流木は、伊豆の海と新潟の川と海で拾った。
ぼくは小学校に
森や川や海を持ち込んだ事になるのかなあ。

田島征三
ホームページアドレス http://www.geocities.jp/djrnq642/


 今月の記事から

● 茨城県 森と里と海(湖)とつなぐ有機農業推進へ   ・・・・ 大石 光伸

有機農業推進法から2年半
 議員立法で「有機農業推進法」(2006年末)が成立して2年半が経過した。農政の抜本的な転換ではないがための「弱さ」(国政としての主体・意志の欠如)と「良さ」(民間の活力・主体を生かそうとする側面)を内包するものの、歴史的には時代の変化(転換点)である。
 この機会を生かし、有機農業が蓄積した実践と思想を、行政をはじめ多くの人々に理解を広げ、社会のあり方・地域のあり方、ひいては人々の生き方・くらし方を変えてゆく社会運動に発展させてゆけるかどうかは、全国の有機農業者・消費者・流通業者の力量にかかっているといえる。
茨城県における有機農業推進計画
森と里と海(湖)をつなぐ有機農業

 県農産課と『茨城県有機農業推進フォーラム』の合同で「推進計画立案プロジェクトチーム」が結成され、県農産課のスタッフをはじめ県農業総合センター研究員が有機農業の圃場での実地研修と討議を重ね、県内部での政策検討を経て、今年(2009年)3月、『茨城県有機農業推進計画』が発表された。  県は「農薬や化学肥料によって地力低下や生物多様性の減退が顕著化」「農業生活用水となる霞ヶ浦等の水系の水質悪化」「日本一を誇る平地林・里山の荒廃」という農+水+林の三つの横断的問題意識を持っていた。加えて畜産県として、有畜複合の厩堆肥作りにも関心を寄せた。 生産者、学校、生協、流通団体など複合的・重層的な「人のつながり」を通して消費者理解の形成を!
茨城県の推進計画においてもそうだが、推進法においてもまた全国都道府県推進計画においても、不十分な点が二つある。一つに「消費者の理解」の意味と形態、二つに「転換」の意志と手法である。

● 栃木県 「茂木ゆうきの里づくり協議会」取り組み
  新たな「ゆうきの里」をめざして   ・・・・ 松井 眞一

地域有機農業推進事業による取り組み
T新規参入希望者への研修支援
U有機栽培による農産物地産地消への取り組み
  @即売会実施を通じた消費者意識の把握、有機農産物のPR
   年間集客力100万人を有する「道の駅もてぎ」にて、7月中旬から9月最終週にかけて、毎週日曜日に農産物即売会を開催し、販売促進を図るとともに有機農業者が直接販売する事により、消費者意識の把握に努め、今回の即売会に於ける消費者の声などは即売会記録簿に整理しています。
  Aレストラン等への共同出荷体制の整備
  B消費者への普及啓発、消費者との交流
V有機農業者としての生きもの調査技術の取得
W土づくり効果実証への取り組み(堆肥利用の推進)
協議会が様々な活動を取り組んでいく際に考える事
 有機農業振興のモデルタウンをめざして行くには、イベントばかりを繰り返し開催していても、事業終了後につながっていくものが結局期待できないと考え、「有機農業者の人材確保・育成」及び「販売促進につながる活動」に重点を置き、仲間を増やしていく事を取り組みの中心に据えています。
 仲間が多ければ、茂木町の有機農業をもっとPRできる。そうすれば、自然と有機農業をやりたい人が茂木に集まり、地元の方々の関心も高まる。それが本当のモデルタウンになることではないでしょうか。

茂木ゆうきの里づくり協議会事務局連絡先
松井ファーム ホームページはこちら メールアドレス<stonepine☆msb.biglobe.ne.jp> (☆を@に置き換えてください)

● とれたて青年部 17 タネ屋で働く   ・・・・ 小野地 悠

埼玉県飯能市の野口のタネ・野口種苗研究所でタネ屋の仕事の手伝いをして1年になります。
日本の食文化の根源の「遺伝子」である種は、日本の風土に合わせて先人たちが生み出し、伝えてきてくれました。しかし今、伝統野菜が消滅しつつあるという問題を知り、危機感を持ちました。そのような思いでタネ屋の仕事の手伝いをしています。

● 農家にも環境にも消費者にも「百害あって一利なし」
   斑点米規格を撤廃させよう   ・・・・ 安田 節子

カメムシ斑点米とは、カメムシが稲穂を吸汁し、その痕が茶褐色の斑点となった玄米(斑点米)のことです。斑点米は米の検査規格にある「着色粒」にあたり、これが入ると1000粒に1粒という単位で等級が振り分けられます。一等米と二等米の価格差は60キロで約1000円のため、斑点米が入ると農家の経済的被害は大きなものになります。そのため農家は必要以上に農薬を散布しがちとなります。
しかしながら、斑点米があっても、収量、安全性には問題がないものです。

● 秋播き種子をお分けします
   −種子の提供にもご協力ください−   ・・・・ 種苗ネットワーク事務局・種苗部

● 熱き心くん   ・・・・ 小林 一朗

ファーマーズマーケットを起点に持続可能な社会づくりに取り組む
 生産者と消費者の信頼関係を醸成し、垣根を払い、次の時代を創るための最大のキモ、それが「コミュニケーション」だと思う。だからファーマーズマーケットがいいと思った。農商工連繋の出会い場としても使え、自然エネルギーの展示もできる。主婦層にワーカーズコレクティブ立ち上げも持ちかけてみたい。妄想がいつしかやる気となり、課題はひとつずつ対処することにしてとにかく決めた。
 マーケットは一里塚。先ばかり見たり欲張りすぎるのは良くないが、ここで実現したいのは「持続可能な社会づくりの起点だ」。

● 第37回 日本有機農業研究会全国大会 第1分科会報告
新潟水俣病と有機農業

近代化と工業化農業の中で変貌する阿賀野川流域と新潟水俣病
・座長 野中昌法さん(新潟大学農学部)
・報告 神田栄さん(阿賀野川漁業協同組合)
    旗野秀人さん(新潟水俣病安田患者会事務局)
    高野秀男さん(新潟水俣病被害者の会/新潟水俣病共闘会議)

野中昌法さん日本の公害の原点−永久示談契約
神田栄さん阿賀野川のサクラマス漁の変遷
旗野秀人さん新潟水俣病はいまだに未解決
高野秀男さん生かされなかった判決

● ひろば 登山と有機農業   ・・・・ 山本 宗明

田植機の上で
わたしは19歳で登山を始め、爾来40年を超える。若い頃は国家公務員として働くかたわら、槍ヶ岳や穂高岳で正月を過ごし、1974年、アラスカのMt.マッキンリーに登頂した。現在は、テントをかついで夏の赤石山脈(南アルプス)に単独で通い、日常は新聞に登山案内を連載し、NHK登山教室の講師も務めている。個人山行を含め山行日数は、年間60日を超える。
「こんなに山を歩いていて、どうして有機農業と両立を?」と、今回の出版を機に、ある人に聞かれた。これに答えようとするのが本稿の目的である。そのためには、わたしの有機農業に対する取り組みと、ライフスタイルを紹介する必要がある。

● 佐藤喜作のキサクな話 『タブー』   ・・・・ 佐藤 喜作

かつてわが家には、いろいろなタブーがあった。
それはわが家だけが特殊であったわけではない。かくんというほどではないにしても、かなり厳しいものであったように思う。

● BOOK 『フード・ウォーズ』T・ラング、M・ヒースマン 著、古沢広祐、佐久間智子 訳   ・・・・ 丸山 茂樹

 食と健康の未来を開く>> 詳しく

● BOOK 『なにを食べたらいいの?』安部 司   ・・・・ 中村 易世

 食の安全は何処へ? 増え続ける食品添加物に警鐘>> 詳しく

● BOOK 『自殺する種子』安田 節子   ・・・・ 森 淳二

 農業国でなぜ人が飢えるのか>> 詳しく


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