JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

『土と健康』2009年4・5月合併号(一部紹介)

画・田島征三

今月の表紙
発作・田島征三
撮影・酒井 敦

 表紙のことば

7月26日から50日間、新潟の妻有地方で開催される
妻有トリエンナーレに、新潟県十日町市真田小学校を
まるまる作品にしようと考えている。
体育館に流木で作ったオブジェ百体ぶら下げる
とてつもない計画を立てた。
ぼくの住んでいる伊豆だったら、
手伝ってくれる人手が集まりにくい。
そこで、横浜市緑区中山町に一軒家を借りた。
取り壊しになる運命の、古いけれどちゃんとした
日本家屋を買い取った方が、貸してくださった。
今ここで流木オブジェが生まれている。

田島征三
ホームページアドレス http://www.geocities.jp/djrnq642/


 今月の記事から

● 大会報告 全国有機農業者の集い 新潟大会
 はばたけ、有機農業

○ 第37回日本有機農業研究会全国大会参加のお礼と報告   ・・・・ 鶴巻 義夫
 3月14日・15日開催した全国有機農業の集いには、全国各地からはるばる新潟の田舎まで多数ご参加いただきありがとうございました。参加人数も400人を超え、熱気あふれる大会になりました。
 有機農業は、農業技術と共に、農業技術の背後にある考え方も学ぶところから、共通の輪が広がっていくと思います。そしてさらに、全国での先駆的な有機農業への取り組みについても交流を深めてゆけば、関係者の関心は更に高まるものと思います。
 今後とも、この大会に多数の有機農業者や消費者が集い、開催地域の関係者に有機と希望を与えると共に、有機農業の一層の発展につながることを期待しています。

● 第37回日本有機農業研究会全国大会&総会 報告

○ 全国有機農業の集い2009 第37回日本有機農業研究会新潟大会 アピール   ・・・・ 参加者一同
はばたく有機農業めざし、「チェンジ」を!

○ あいさつ 抄録   ・・・・ 佐藤 喜作/鶴巻 義夫/町屋 隆/小川 弘

・佐藤 喜作  日本有機農業研究会理事長
 昨年から始まった不況、強行の中で「派遣切り」が問題になっておりますが、考えてみますと、この国では前から「農村切り」が始まっておりました。それを問題にしなかったことに大きな問題があるのではないかと思います。
 このような状況で、今心配しなくてはならないのは、農する人も、食べる人たちも、われわれのいのちのこと、健康のことです。そういう警告を与えてくれたのは、水俣病です。
 混迷の続くこの社会、これにどう立ち向かい、どう変えていくか?私たちが間違いのない一つの姿を求めるために役立つような、有意義な大会になりますよう、心からご祈念申し上げて、大会のご挨拶に代えさせていただきます。

・鶴巻 義夫  大会実行委員長/にいがた有機農業推進ネットワーク共同代表
 新潟は昨年、佐渡にトキを放鳥しまして、3羽が本州に羽ばたいてきて、私どもの隣、十日町にも来ました。トキがはばたいた、それが新潟ではマスコミをにぎわし、県民の関心事になっております。そういうことで今大会は「はばたけ有機農業」というタイトルをつけました。

・町屋 隆さん  新潟県農林水産部長(泉田裕彦知事の代理)
 わが県の農業は米が中心でございますが、どうやって米を売るかということで一生懸命に取り組んでいる中で、中国の毒入り餃子や事故米の事件が起こりました。やはり安心安全が大事だということで、地域の方と一緒になって、何とか安心安全の取り組みを盛り上げようと取り組んでいるところでございます。
 環境にいい農業の取り組みを、われわれも一生懸命に皆さんと一緒に安全安心な食物供給に努めてまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

・小川 弘さん  新発田市副市長
 ようこそ、新発田市へ。全国各地からおいでいただきましてありがとうございます。
 新発田市は、食の循環による町づくり基本条例を制定いたしました。食によってまち起こし、まちづくりを進めております。
 私も小さいときは農家に育ちました。川はきれいで、ドジョウ、フナ、タニシ、ヤツメウナギがおりました。今は全く見かけることがありません。これは農薬をバンバン使って生産量を上げて、経済と同じに右肩上がり政庁政策を国が推し進めて、それに国民も乗っかってきた、そのツケが今きているわけです。そして、みなさん方が取り組んできたおかげで、有機農業の大切さがようやく国民全体にしれわたってきております。ほんとにみなさん方の活動、そして研究に敬意を表します。

● 全国有機農業者の集い
 記念講演 水俣に導かれて   ・・・・ 熊本学園大学教授  原田 正純さん

原田先生が水俣病事件にいて経験なさったことがらを、水俣病の発見、原因の究明の難しさ、食物連鎖と濃縮といった科学的な視点からだけでなく、患者を診る際の患者の生の声やその頃の生活環境あるいは、補償の問題、さらには、胎児性有機水銀中毒の発見に至るさまざまな視点から水俣病・水俣学を語られています。(HP管理者まとめ)
食物連鎖を通して起こった水銀中毒
 人間と毒の関わりは古くからありました。水銀中毒はローマ時代に記載があるくらいです。しかし、これらの中毒は間違って食べてしまったり吸引したという直接中毒で、自然界の中で食物連鎖を通して起こった中毒というのは、水俣病が初めてです。水俣病はよく「公害の原点」といわれますが、これが公害の原点といわれる一つの大きな理由です。もう一つは、お母さんの胎盤を通って中毒が起こった胎児性水俣病、これも人類史上初めての事件です。
水俣病の三つの責任
水俣病には3つの責任があったと思います。この責任を私たちはきっちりと確認して、教訓にしないと同じことが繰り返されるのではないかと思います。
1.発生責任(知らなかったでは済まされない、安全性確認の責任)
2.被害を最小限にする責任(被害拡大防止責任)
3.被害者に対する補償(償い責任)

田中正造は、農民を指導しようと思って谷中村に入ったけれども、谷中村の農民たちからたくさんのことを学び、それを「谷中学」といいました。それにあやかって、私はおこがましくも、水俣のあの不幸な事件から学べるものがあるならということで、「水俣学」を目指して模索しているところです。

● 第37回有機農業研究会通常総会報告
  「一楽思想」を顕彰し、
腐植に富んだ農地の再生、地域での自給を主体にした
 農と森・林・川・湖・海の流域ネットワークによる
 有機的なつながりを!   ・・・・ 日本有機農業研究会総務部

 自然と人、人と人の有機的つながりを!
国策として進められた重化学工業と近代化農業の路線は今も続いており、すでに農地をはじめ、森林・里山、河川・海などの環境破壊・汚染が進んでしまいました。このようなとき、まず、肥沃な農地の再生が必要です。腐植は森にも林にも必要であり、それは海の魚の食べ物にもつながっています。森・林・川・湖・海の流域ネットワークをつくり出し、地域での自給を主体にした有機的つながりをさらに太くしていくことが求められます。

● 佐藤喜作のキサクな話   ・・・・ 佐藤 喜作

 本当の日本食
それは、主食、副食の概念。sの基本は一汁一菜。主食のご飯、みそ汁、漬物が主体になり、あとはわずかなおかずが加わり、主食、副食の交互食で口内調味をする食事方法である。

● 現地見学会報告

○新潟水俣病と阿賀野川コース   ・・・・ 飛田みえ子
 「公害のむごたらしさ」は、その毒性が身体を蝕むに留まらず心まで蝕み、風評被害を恐れる余り被害者を村八分にしたり、補償を受けたものに「金目当て」だと嫌がらせをしたり、地域のつながりまでズタズタにし、さらには家族の信頼までも壊していくことにあると知った。
○ゆうきの里ささかみコース   ・・・・ 平井 孝彦
 今回の見学では笹神地区の有機農業に対する取り組みを象徴する場所を巡りました。地元の有機農業に対する想い、そして、「循環」を意識した行政の熱心な取り組みを感じることができました。

● 参加者の感想

○水俣病と六ヶ所村   ・・・・ 中屋敷 重子
○勇気をもらった2日間   ・・・・ 井上 陽平
○まさか小学校の理科の先生に再会するとは!   ・・・・ 井村 祥子
○農の大切さを再認識   ・・・・ 小泉 和弘
○実行委委員会の決断と勇気に拍手   ・・・・ 玉井 道敏

● 種から育てよう 67 キュウリ 那須野&夏味   ・・・・ 戸松 正

 味、形よく、病気に強い

● 熱き心くん   ・・・・ 早川 葉子

 3月上旬、カナダに夫を残し単身帰国。日本の実家で有機農業ができたらと思い、12年慣れ住んだカナダを一時離れました。自分のファームを持ち経営できるということにあこがれ、田んぼのある滋賀の兼業、慣行農家の実家に帰ってきました。
しかし、私の考えは甘かったのかも知れません。祖母の農業と、私のやりたい有機農業はあまりにも違いすぎました。

● とれたて青年部 5月から、毎月1回「アースディマーケットちば」開催!

 JR千葉駅近くの、「千葉銀座通り」でカフェを開いている野口由布子さんが発起人となり、商店街を巻き込んで、「アースディマーケットちば」を毎月1回開催するkと尾が決定しました。

● 斑点米規格に関するアンケートご協力のお願い   ・・・・ 米の検査規格の見直しを求める会

斑点米規格に関するアンケート


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