JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

『土と健康』2009年1・2月合併号(一部紹介)

画・田島征三

今月の表紙
発作・田島征三
撮影・酒井 敦

 表紙のことば

新年おめでとうございます。

世の中不況だそうです。
失業者があふれていて、もっと増えるらしい。
この際、打ち捨てられている田畑を、
仕事のない人たちに、
どんどん耕してもらえないっだろうか。
野宿者も増える勢い。
過疎の村で朽ち果てようとしている空家に
住んでもらえないものだろうか?
さて、今年いよいよ十日町「絵本と木の実美術館」が
正式に開館する。
4年前、廃校にされた小学校がよみがえるのだ。
7月27日から妻有トリエンナーレ出品作品となる。
最後の在校生ゆかチャンが、
校庭での野菜づくりが一番楽しかったというから、
ぼくは野菜のオブジェづくりに励んでいる。

田島征三
ホームページアドレス http://www.geocities.jp/djrnq642/


 今月の記事から

● 新春談話 積み上げよう、農の力   ・・・・ 佐藤 喜作

 旧年、今年の漢字は「変」というものでした。そして海の向こうでは「チェンジ」を掲げた大統領候補者が支持されました。
 日本では、戦後の改革にチェンジを重ね、大事な日本文化をかなぐり捨てて今日があります。それは、世界中何もかもマネーから出発する悲劇であったと思うのです。
 有限の宇宙、地球の大自然の摂理こそ、人間の教師であると思うのです。そのうえに立って、限りあるいのちの健康という物差しで自給を基本にした、諸人の役割の設定と、諸国の自立と自決を柱に相互扶助ができる地球にすることが、あるべき姿ではないでしょうか。

● 第37回 日本有機農業研究会全国大会・総会のご案内
有機農業の集い2009 新潟大会
大会テーマ はばたけ 有機農業   ・・・・ 鶴巻 義夫

 新潟県では07年6月23日、これまで有機農業に取り組んできた農業者と今後有機農業を目指す農業者が緩やかなネットワークを組織し、消費者、行政、研究機関、関係団体なども一緒になって有機農業の推進に向け取り組んでいくことを目標に「にいがた有機農業推進ネットワーク」が設立されました。
 また、新潟県は、水俣病の地としても知られ、今回の会場は現地阿賀野川近くに位置します。大会では熊本学園大学の原田正純先生をお招きし、改めて水俣病について学び、有機農業の原点を考えたいと思います。

・ 第1分科会 新潟水俣病と有機農業
工業化農業推進と不可分の水俣病   ・・・・ 野中 昌法

 水俣病は終わっていない。長年の偏見と差別の中で潜在的な患者が多数埋もれているのが実態で今後増えることが予想され、現在「もやいなおし」が行われている進行中の公害事件である。

・ 第2分科会 地域ぐるみの有機農業

 「ゆうきの里」ささかみは国内屈指の有機農業の里である。また、夢の谷ファームは報告者石塚美津夫さんと地域で活動する「にいがたエゴマの会」の有志が世話人となって団塊の世代の消費者を中心とした約10家族が一緒になって平成18年組織したユニークな有機農業実践集団である。

・ 第3分科会 「提携」活動と食農教育

 生産者と消費者が手を携え協力して有機農業を進める「提携」活動が日本の有機農業を発展させてきました。今日、グローバル化する食と農の経済の中で、改めて農家と都市生活者の人と人の友好的つながりが求められています。

・ 第4分科会 地球温暖化・遺伝子組み換えと有機農業

 米どころの新潟で取り組まれているGMイネ裁判を通してGMイネの技術、環境、食の安全が浮き彫りになっています。

・ 第5分科会 世界恐慌と有機農業運動

 投機が投機を呼ぶマネー資本主義の中、じっくりと土に足を踏まえた暮らしをつくるにはどうしたらよいか。皆でこれからの課題を話し合いましょう。

● 集会報告 World Foodless Day 2008 もうひとつの世界食料デー
つくられた食料高騰・食糧危機の根本原因を探り
有機農業で未来を開こう!   ・・・・ 増田 裕子

 昼の部の講演会では、まず日本消費者連盟の山浦康明さんが、2008年前半の食料価格が高騰した理由について話されました。ついで、「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」の天笠啓祐さんは、遺伝子組み換え食品・作物についての13のポイントを上げました。最後に、日本消費者連盟運営委員の真下俊樹さんは日本の食糧自給の可能性について、「食糧需給表」と「日本人の栄養所要量」・「地産地消」にもとづく試算を報告しました。
 夜の部ではパネルディスカッション方式で、農村解体と都市の貧困の現状について、あるいは、有機リン系農薬汚染について報告がありました。また、ウガンダの難民キャンプにおいて有機家庭菜園が行われているという明るい話題もありました。不景気で暗い話題が多い昨今ですが、有機農業は明るい未来を指し示すということを確認し、「もう一つの世界食料デー アピール」を採択し、長時間にわたった集会は閉会しました。

● 種苗ネットワークの新規事業 有機農業推進種苗普及事業の試行的実施について   ・・・・ 林 重孝

 有機農業においては有機に適した種子を使うことが望ましいですが、現状ではそうした種子を入手するのはなかなか難しい状況です。そこで、種苗ネットワークでは「有機農業推進種苗普及事業」を試行的に実施し、有機農業運動に於ける有機種子の普及・種子の自給活動の一環として、「元種」の普及を続けると共に、直接生産に供する量の種子供給を始めることにしました。
詳しいことについては、本会のホームページをご覧くださるか、本会種苗部事務局までお問い合せください。

・ 今回頒布する種について

 栃木県那須烏山市の那須丘陵で有機農業を営んでいる戸松正さんが数年間の試作を経て、さらにその間に他の有機農家での試作も経てできた、魂のこもった種子を提供いたします。また、魚住道朗さん、林重孝さんからも種子を提供いたします。

● 春夏用種苗をおわけします   ・・・・ 種苗ネットワーク事務局・種苗部

 自家採種している方から種苗部に提供いただいた種子の一部(冷凍保存を含む)などを、種苗ネットワークの利用登録者にお分けします。

● 種から育てよう 64 マイクロトマト(補足)   ・・・・ 小泉 邦夫

 「土と健康」2008年11月号の本欄63で紹介した「マイクロトマト」の中で、種の由来について「品名・ルーツとも不明」と述べましたが、この品種名は「マッツワイルドチェリー」であることが判明しました。

● BOOK 『いま、日本の米に何が起きているのか』山本博史、阿部淳也、舘野廣幸、牧下圭貴、渡邊吉樹   ・・・・ 久保田裕子

 まさに、米について知りたいことが、簡潔に書かれている。 >> 詳しく

● 熱き心くん!   ・・・・ 三浦 千世

 私が農業に興味を持ちだしたのは、おばあちゃんの小さな家庭菜園がきっかけでした。6歳からおばあちゃんと離れ都市部に引っ越しましたが、幼い頃の思い出、土いじりの楽しさは農業への興味につながり、高校は農業学科へ進学し、2008年3月に島根大学生物資源学部を卒業しました。在学中の2年間大学を休学し、単身ドイツへ有機農業留学しました。
7つの有機農家さんで住み込み仕事をする生活のなかで一番心に残っていることは、「したいなら、すればいい。そう、自分が好きなように」と、周りの友人がよく言ってくれたことです。

● 国際有機農業映画祭2008 レポート
「観客」から脱皮する映画祭   ・・・・ 上垣 善寛

「新設したばかりのナタデココ工場がすぐさま閉鎖した。日本の流行に乗せられた。日本人はひどい」
1999年にフィリピンで知り合った方から直接言われた一言だ。日本で起きた流行の余波がもたらす影響を、目の前で聞かされた初めての経験だった。


■『土と健康』の購読、お問い合わせは事務局までご連絡ください。
■ 日本有機農業研究会の会員には、『土と健康』を毎号お送りします。ぜひ、ご入会ください。
  >> 入会案内  お問い合わせメール:mail  >> バックナンバーの購入


> このページの先頭へ

 書籍紹介

 日本有機農業研究会では、設立以来、有機農業関係の基礎的な資料や書籍を発行してきました。一部を除き、一般書店ではお求めできないものです。
 ご注文は、郵便為替用紙、または、メール・FAXのいずれかの方法でお申込いただけます。

書籍のリストと購入方法はこちらへ

  _______________________

  _______________________

  _______________________