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2007年7月号

今月の表紙
画・田島征三
作・田島征三
撮影・酒井 敦
 鍋田浜

 下田の鍋田浜は小さい入り江で、実におだやかな浜辺だ。
 真夏は、家族ずれの海水浴客でにぎあうのだろうが、
 今は誰もいない静かな浜だ。
 流木は、荒海を漂って流されて、おもしろい形になって、
 岩場に打ち寄せられて、ぼくのろころにやって来たのだが、
 こんな美しい入り江の岩の上で、休ませてあげたくなるのだ。

田島征三
ホームページアドレス
http://www.geocities.jp/djrnq642/

今月の記事から
● 私の発言 豊かな力強い有機農業を、いよいよ伝えるとき―研究施設にも実践的な有機圃場を―   ・・・・ 魚住 道朗
 6月6日、茨城県石岡市のわが魚住農園の畑には、総勢50人を超える研究者や生産者が現地検討会のために集まった。はじめにジャガイモ・カボチャ・とうもろこしの畑の道路脇で開会の挨拶とオリエンテーション、その後、昼食をはさんで家の周辺にちらばる6〜40aの畑を説明しながら順番に見て回った。そして最後に、JAやさとの夢ファーム(新規就農者受入制度の畑)や新規就農者の畑などを見て、JAやさとの会議室で話し合いをもった。この「有機農業技術開発のための現地検討会」の主要な目的は、有機農業推進法の制定及び有機農業推進基本方針策定を踏まえ、国の農業研究の中枢を担う茨城県つくば市にある中央農業総合研究センターの研究者が地元茨城でも早くから有機農業に取り組んできた旧八郷町地域の有機農業を実地に見るところにあった。同センターの丸山清明所長をはじめ、各部門の研究チーム長や主任研究員(20名)が参加した。
● 第35回日本有機農業研究会全国大会in愛知県豊橋市 報告
 危ないリサイクルの現場から―石原産業「フェロシルト事件」―   ・・・・ 吉川 三津子
1、一部上場企業「石原産業」が産業廃棄物をリサイクル製品と偽って不法投棄 2、放射性物質を含む「赤い土」 3、畑に埋めたり、他人の土地に無断で埋めたり 4、岐阜県の調査で六価クロム検出 5、解決を遅らせた「三重県のリサイクル認定」 6、産廃処理費削減のための不法投棄 7、六価クロムが生成されることを知りながら 8、果たして有効なリサイクルか、見極めよう
● 分科会報告
○ 第4分科会 体験・体感して学びたい 本当の農と食   ・・・・ 窪川 典子
座長 窪川典子 報告者 小笠原弘・魚住道朗
 地元愛知県から、渥美半島の豊かな自然に囲まれた有機農業「どろんこ村」の小笠原さんと、茨城県で長年有機農業をされている本会生産部理事の魚住道朗さんのお二人に貴重な実践報告をしていただきました。
○ 第6分科会 遺伝子組み換え作物と私たちのくらし   ・・・・ 安田 節子
座長 安田節子 報告者 村上喜久子・鶴巻義夫
 村上喜久子さんの報告―北海道十勝から共同購入していた牛乳の資料をNON−GMとするよう、生産者から関係者へ働きかけ、3年がかりでNON−GM飼料に切り替えることができた。また、安全性審査の申請資料の書き写し作業に取り組んだ。その結果、安全性審査と言っても、開発企業の提出した資料を読むだけというものでその内容も非常に問題の多いことが明らかになった。現在取り組んでいるのが『遺伝子組み換えナタネ抜取隊』。
 鶴巻義夫さんの報告―農水省は花粉症緩和米などGMイネの開発を推進し、有機農業推進法が成立したので「有機農業、GM、慣行農業の共存」をうたうようになった。共存はあり得ない。輸入農産物の外圧にさらされ、高齢・過疎化で崩壊しつつある日本農業を、本来あるべき農業に立て直すには有機農業を広めてゆくしかあるまい。有機農業はもちろん、日本農業をGMで汚染させることは絶対にさせてはならない。
○ 第7分科会 米は日本の宝―有機稲作を始めよう   ・・・・ 舘野 廣幸
座長 舘野廣幸 報告者 稲葉光國・中村陽子
 「宝」は訓読みで「たから」と読みますが、この語源は「田から」であるという説があります。かつて「田から」生まれるものは、まさに宝物でした。しかしながら、農業の近代化は「田からもの」の輝きを失わせてしまいました。その輝きを取り戻すのが有機稲作ではないかということで、NPO法人民間稲作研究所の稲葉光國さんとNPO法人めだかの学校の中村陽子さんのお二人から基調報告をいただきました。
● 総会に出席しない人のためのセミナー 春の山野草にお茶を添えて   ・・・・ 氏原 幹人
お茶の生産者 後藤元則・紀生子、鈴木康治 国際薬膳師 矢田喜代子
● 佐藤喜作のキサクな話 世界遺産登録に向けて 藤原三代の思想を21世紀に   ・・・・ 佐藤 喜作
 NHKテレビのフォーラム東北で表題の放映があり、大変心打たれ、東北の農民として考えさせられた。それは、歴史は中央支配の表だけにライトが当てられ、それをすべてと受け止めてきた反省と、それに導き出されるあきらめの結論についてである。
● 有機農業推進法制定を記念して開かれた「いのち耕す人々」の上映会 有機農業運動の信念と粘り強い取り組みと「提携」による地域再生の記録   ・・・・ 相馬 直美
 4月19日、有機農業推進議員連盟主催による記録映画「いのち耕す人々」が上映された。「いのち耕す人々」は、「1970年代の初めに近代化の光と陰を深く強く自覚した若い農民たちが『沈黙の春』を乗り越えて、食の安全と農村の原風景を取り戻そうと立ち上がった農民群像の奇跡をたどったものであり、地域の再生に到達するその姿を描いたドラマ」である。この上映会は昨年12月の有機農業推進法の制定を記念して、日本有機農業研究会の協賛と家の光協会、山形県、高畠町の後援を得て開催されたものである。午後から2回にわたる上映会には、国会議員を始めマスコミ関係者、農業従事者、研究者、学生、一般市民など延べ350人もの方々が足を運んでくださった。その多彩な顔ぶれは有機農業への関心の高さを十分に伝えてくれるものだった。上映に先立ち日本有機農業研究会幹事の星寛治さんと、有機農業推進議員連盟を代表して参議院議員ツルネン・マルテイさんが舞台挨拶に立ち、有機農業への思いを語った。
● 「いのち耕す人々」上映会アンケート(抜粋)
● 種から育てよう54「ロマネスク」   ・・・・ 岩崎 政利
長崎県雲仙市から。このロマネスクという野菜は、カリフラワーとブロッコリーの中間タイプのものです。どちらにも属さず、いままで、全く利用されずにきたものです。しかし、よく見てください、こんなにきれいな姿をした野菜がありますか。渦巻き状をした花雷は、芸術的な美しさでみごとなものです。それに、食べてもおいしいですから、何とか広げていきたいと思って、種を守ってきました。
● 秋捲き種子をお分けします (別表2007年秋期頒布種子)   ・・・・ 種苗部
● 熱き心くん   ・・・・ 上村 友子
 ここでの田んぼの畦塗りも3度目の季節を数えた。私は現在、栃木県藤岡町の有機栽培農家である町田武士氏の元で実習生をしている。和綿栽培のほかに野菜の生産販売、それから収益事業ではないが、建築にまつわる仕事を農家の中で行っていたりした。「心地のよい衣食住の提案」が、いちばん解りやすい師のテーマである。衣食住、そのどれもが欠かすことができないものだと、感性の趣くまま活動してきた。そんな一人の百姓の生き様を心に焼き付けることができたのが、私のいちばんの学びではなかったか。
● 達人に聞く「旬の有機農産物」加工のすすめ13 手作り醤油   ・・・・ 林 初枝
 我が家で醤油を作り始めて10年近くなります。群馬の有機農家の方がわが家を訪ねてこられたとき、手土産に手作り醤油をいただいたのがきっかけです。そのとき作り方を伺ったら、材料は、小麦、大豆と塩で、小麦と大豆は作っていたので、わが家でもできそうと思いました。さらに、母屋の天井裏に、搾るための槽があることがわかりました。第二次世界大戦前に物資に困窮し、醤油も自分で作るようになるかもしれないからと道具を買ってあったそうです。数十年ぶりに使うことになりました。専用の槽がなくても栓のついた木樽でも、同様に絞れます。やってみれば意外と簡単ですが、一番難しいのが、仕込みの時に温度を上げすぎないようにすることです。また、同じ発酵食品でも嫌気発酵で、仕込んでしまえば熟成を待てば完成ですが、醤油は好気発酵で毎日、もろみをかき混ぜることが大変です。
● BOOK 『生物と無生物のあいだ』福岡伸一著   ・・・・ 安田 節子
 生命とはなにかという基本的問いかけから始まる生命科学の探究の歴史を道案内し、そしてついに生命の本質へ迫る高みへと導く。専門用語によらず平易なことばと卓抜な喩えを用いて、生命科学の核心にスリリングに迫る。 >> 詳しく
● 食と農の市民セミナー みんなの有機農業
● ぐんま科学フォーラムinTOKYO「有機リン問題の最前線」に参加して   ・・・・ 山田 幸江
 5月11日、東京ヤクルトホールに於いて群馬県主催「ぐんま科学フォーラム・有機リン問題の最前線」が開催されました。その概要と最新のレポートをご紹介します。
● とれたて青年部4 「新・農業人フェア」レポート   ・・・・ 土屋 康二
 新・農業人フェアは、全国農業会議所が発行している無料の季刊誌『イジュウインフォ』によれば、「新たに独立して農業を始めたい人、農業法人に就職したい人、野菜など自給農産物を作りながら田舎で定住を考えている人のための総合イベント」と説明されています。しかし、実際の会場の雰囲気は、「農業法人版・合同企業説明会」と言ったほうがしっくり来るんじゃないでしょうか。あくまで私観ですが。それだけに、会場内の特設ステージで『新規就農セミナー』として長時間にわたって行われたトークショーの顔ぶれがほとんど有機農業関係者で占められていたのは意外でした。

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