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2007年4・5月合併号

今月の表紙
画・田島征三
作・田島征三
撮影・酒井 敦
 表紙のことば

 春の嵐の翌日、海は大荒れ。
 波が大きすぎて、波頭は画面のはるか上に。
 ここの岩は、大室山の溶岩が海になだれこんで固まった岩なので、
 黒くて、おかしな形をしている。
 次回は西伊豆の方へいってみようと、
 カメラマンと話し合った。

田島征三
ホームページアドレス
http://www.geocities.jp/djrnq642/

今月の記事から
● 林重孝さんに聞く ドイツ環境農業政策「MEKA」(メカ)の視察報告   ・・・・ 増田 裕子
 ヨーロッパの雨量は、日本の3分の1程度で、主に冬に降るため、農作物があまりとれません。また、氷河が表土を流してしまうため、土質があまりよくありません。そのため多くの農家は、草を作って家畜を飼い、その肉や卵や乳製品によって収入を得ています。MEKAは、農家が環境保全に協力することで、所得を直接補償してくれる制度です。ドイツ語で「市場負担緩和と農耕景観保全のための調整金プログラム」(Markt Entlastungs-und Kulturlandschafts Ausgleich)という意味で、その頭文字をとってMEKAといっています。MEKAが始まった目的は、主に3つあります。ひとつは農村の景観保全です。人間がある程度手をかけないと、環境保全が保てないという理由からです。2つめに草刈りの回数を減らしたり、播種間隔を広くしたりして、ドイツは農作物の生産を抑えています。3つめは、国の所得を農家に移す、所得の移転です。
● イタリア・スローフードへの旅 テッラマードレ2006 第2回世界食のコミュニティー会議報告
世界の生産者が集まり種の未来を守る   ・・・・ 岩崎 政利
 イタリアのトリノ市で開催されたスローフード協会主催の第2回世界食のコミュニティー会議・テッラマードレ(2006年10月26日〜30日)に参加してきました。
● 佐藤喜作のキサクな話 いじめと農業   ・・・・ 佐藤 喜作
 本会理事長の佐藤喜作がキサクなお話しを。
● 06・12・10 農業・農村の未来と有機農業 シンポジウム報告・下(2回連載)
農の原点を確かめ未来をみつめる   ・・・・ 星 寛治
1、『自由貿易協定(FTA)で地域農業が致命的に』−日本の場合は、すでにシンガポールやメキシコ、フィリピンと自由貿易協定が結ばれており、これから、オーストラリア、アメリカ、カナダとの協定がひかえています。今、日本とオーストラリアとの自由貿易協定を進めると閣議で了承されて、具体的な折衝に入るという場面に至っています。これが現実になっていきますと、地域農業は致命的な打撃を受けるという局面が予測されます。お隣の韓国で、アメリカ、カナダとのFTAが実際にどのくらいのダメージを与えるか忠南大学の朴珍道先生が試算を出しておられますが、半分以上は潰されて45%ぐらいしか国内の農業は生き残れないと指摘しています。
2、『有機農業が公認される』−一つの朗報として、有機農業推進法が162名の有機農業推進議員連盟による立法という形をとって、超党派で全会一致、反対ゼロという珍しいケースで可決成立したわけです。今度の推進法で注目すべきは、有機農業の技術研究・開発に力点を置いていることです。今まで農家の自助努力でやってきた技術的な対応、経営、流通に対する考え方、そして消費者との関係、そのための市民意識・国民意識の高揚、そのための啓発活動について一定の努力をしていくということになるようです。
3、『自主管理の思想、その足場を見失わないように』−有機農業は、出発点としては明らかに反体制運動から始まったわけですが、35年間経って、法的にも体性内化されるということのなかで、自主管理の思想に基づくひじょうに自由な生産活動、あるいは流通とか、生活の変革というものが、自分の意思だけで続けることができるかどうかが懸念されますね。
4、『有機農業の原点、自然と人間の共存・共生』
5、『原点としての「提携10か条』
6、『家族農業を守り、自給・自立の有機農業運動を』
7、『自主食管「縁故米運動」に取り組もう
自然と人との共生 つながりを求めて
生産者と消費者の生協における「提携」の27年  ・・・・ 秦 左子
1、『提携』の『4つの約束」で発足
2、『3世代の消費者は今…』
3、『気候変動の影響などに耐えられるか』
4、『イベント化する援農、考え直す時』
5、『人と人とのつながり、共生する生命』
● 生産者と消費者の提携の方法について   ・・・・ 一楽 照雄
「生産者と消費者の提携の方法」は、日本有機農業研究会の発足(1971年)からほぼ7年後、各地での活動を踏まえてとりまとめられ、1978年11月25日、長野県臼田町佐久総合病院に於いて開催された第4回全国有機農業大会で発表された。近年は、このコメントを附した原典を見る機会が少なくなっていることから、全文を復刻し、掲載することにした。
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● [農場だより] わらしべ農園   ・・・・ 柳谷 励子
 岩手県花巻市から。「三陸の海を放射能から守る岩手の会」が05年2月に発足し、県議会や沿岸市町村などに、地道に、根気強く働きかけをしています。そしてその結果、07年度から三陸沖でのモニタリング調査が実施されることになりました。
● 06・10・28 第4回生産者・消費者交流会・特別講演
病害虫に負けない作物づくり −園芸作物を中心に(下)2回連載−   ・・・・ 杉山 信男
 有機栽培は、病原菌や害虫の存在を許容する、あるいは積極的にそれを利用する栽培技術です。先に述べたように、病原菌に侵されると植物は全身獲得抵抗性を示すようになりますし、害虫が蔓延すると、天敵の数も増えるので、病害虫の蔓延を一定程度以下に抑えることが可能です。近年では、病気にかかる前に全身獲得抵抗性を誘導し、抵抗性を高める薬剤の開発も行われ始めています。
 このように病原菌や害虫を根絶するのではなく、耐病性、耐虫性の品種を用い、また作物の抵抗力を高めるような栽培技術を栽培することによって、環境保全型農業を行うことができます。しかし、環境保全型農業をさらに推進していくためには解決しなければならない幾つかの課題が残っています。
● とれたて青年部(2) 春の畑のピクニック   ・・・・ 土屋 康二
 今回は青年部の中心メンバーの一人、日有研理事でもある井上昌代さんの「有機農園つ・む・ぎ」で催された交流行事の様子をお伝えします。無農薬の畑に自生しているよもぎを参加者自ら摘んでもらって、田んぼの中の特設会場で餅つきと一品持ち寄りランチを楽しもうという企画です。ランチの後は農作業体験(里芋植え)もありました。
● 各地から
 東北 「岩手県有機農業交流会」報告  ・・・・ 生川 克比古
 東北 「日有研福島県集会」報告  ・・・・ 小池 順子
 甲信越 長野県有機農業研究会大会報告  ・・・・ 二川 透
 九州 楽しかよ!有機農業の祭典  ・・・・ 諌山 二朗
● 「有機農業推進基本方針」最終案決まる
 「基本方針」(案)のパブリック・コメントへの本会の意見など   ・・・・ 日本有機農業研究会 提携と基本部
 有機農業推進法の公布・施行(06年12月15日)に伴い、今年1月、農水大臣は食料、農業、農村政策委員会生産分科会に「基本方針」の策定について諮問しましたが、3回目の3月27日(火)に開催された同委員会で、委員会に提出された案を最終案とすることで合意しました。したがって、所定の手続きを経て、4月以降にはこれが「基本方針」となる見込みです。今後、この「基本方針」に則った都道府県・市町村段階の「推進計画」の策定に移っていくことになります。
● 熱き心くん   ・・・・ 脇田 忍
 今月の就農レポート「熱き心くん」は、脇田忍さんです。化学物質過敏症になってから百姓始めて8年。岡山に来て1年。年収はかつての月収程度ですが、それでもぜんぜん貧しくない。楽に生活が回ってゆくから不思議です。陽が出たら野良へ行く。暮れたら帰る。薪風呂を焚き飯を作る。風呂に入り飯を喰う。暖まったら寝てしまう。冬の日常です。暖房使う暇がない。電気も昼間は使わない。水は山水。買物は生協が巡回します。農業は割に合わない仕事だと言われます。でもそれはきっと、仕事のすべてをお金に換算しようとするからではないでしょうか。
● 種から育てよう52「ぶどう ポートランドとハニージュース」   ・・・・ 武田 松男
 東京都杉並区から。ポートランドは、米国で育成された作りやすい品種で、8月中旬から緑黄色中粒が小形の房に熟します。アメリカぶどう特有の香りがあります。
 ハニージュースは、故澤登晴雄前理事長育成品種で、前者より少し遅れて、ずっと大粒の紫色で、大形の房に熟します。名前のとおり、ハチミツを思わせる甘さです。
 どちらも挿し木でよく発根し、無農薬でできています。収穫後の脱粒性があるので、自家栽培の生食で真価を味わえます。
● BOOK 『見えてますか?農業と農村の将来』使い捨て時代を考える会編著   ・・・・ しかたさとし
生産者と消費者の確実な関係を作り上げていこうと、新たな取り組みを紹介したのが本書『見えてますか?農業と農村の将来』。  >> 詳しく
● BOOK 『モー革命−山地酪農で「無農薬牛乳」をつくる』古庄弘枝   ・・・・ 久保田 裕子
「山地酪農」とは、「急傾斜の山地を日本芝で草地化して牛を周年放牧し、牛乳を生産する酪農」である。本書はそのような山地酪農を切り拓いてきた人々の物語である。  >> 詳しく
● 「全国健康村21ネット」の1周年を迎えて −第2回全国大会in大阪 開催   ・・・・ 小林 美喜子
 「全国健康むら21ネット」は、昨年4月大阪で、参加者400人余りのもとで発足して、1周年を迎えます。この4月29日(日)、30日(祝)、アピオ大阪(1030人)にて、第2回全国大会in大阪の集会を開催することになりました。甲田光雄医師の呼びかけでスタートした「健康むらづくり」運動ですが、自給、自立、共生の生き方、いのちを大切にした社会構築を目指した運動であると思ってこれまで各地で、いのちと環境を守る健康づくり・地域づくりを目指して、それぞれの分野で運動を展開してきましたが、その動きを点から線に、線を面にそして地域づくりにと協働の力を結集して、今こそ社会の大きな歯車を回す時だと感じています。

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