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2006年11月号

今月の表紙
画・田島征三
作・田島征三
撮影・酒井 敦
 竹の地下茎にからまるハヤトウリとヘチマ

 2006年5月、ぼくは土佐の海から拾って来た竹の地下茎を、自宅のベランダの上空に張りめぐらせた。
 かつて地下にあり、ミミズやオケラと暮らしていたものを、小鳥や飛び虫とたわむれてほしい、と考えたからだ。
 地下茎はベランダの東にあるカラスザンショから、南にあるゴンズイに、ゴンズイからベランダの中に生えているコナラへ、さらにコナラから南西にたっているヤマウルシへと繋げた。
 そして、竹の節ごとにモミジバフゥの実をぶらさげてやった。
 楽しいインスタレーションができた。
 ぼくは、これをカメラマンの酒井敦君にたのんで、コマ撮りにし、7月29日〜9月18日、高知県立美術館で開催された「激しく創った!田島征彦・田島征三の半世紀」展の壁から天井にかけて貼り付けた。
 なかなか面白い「写真によるインスタレーション」になった。
 高知で写真が飾られている間、自宅にある実物の竹の地下茎からは、モミジバフゥの実がひとつずつ落下してゆき、2〜300個あったほとんどが土に還っていった。そのかわり春に植えてあったハヤトウリとヘチマとゴーヤ(ゴーヤは伸び悩んだが、ヘチマとハヤトウリは今も蔦を拡げている)。
 2007年1月23日〜4月8日、「激しく創った…」展は、新潟市立新津美術館で開かれる。ぼくはヘチマ、ハヤトウリ、ゴーヤに手伝ってもらったインスタレーション作品を、今度は新潟の美術館の白壁に展示しようと思っている。

田島征三
ホームページアドレス
http://www.geocities.jp/djrnq642/

今月の記事から
● 2006年夏のシンポジウム報告 崩食の時代を農政のあり方から問う
<報告2>新農政で消えてしまう?日本の家族農業
 農民自身に危機感がないところに深刻な危機がある   ・・・・ 星 寛治
 1、弱者切り捨ての新農政に異議を! 2、共に支えあって生きてきた農村 3、やがて多国籍企業の餌食となるのか… 4、有機農家は何の支援も受けられないという懸念 5、有機農業運動はゆるやかに柔軟に、かつ強力に 6、原点に立ち返って新たな地平をめざそう 7、自由な百姓に徹して生きたい 8、命の連鎖の力を拠り所に新たなコミュニティを!
<報告3>共につくり、食べる
 農の暮らしを共に楽しむ有機的なつながりを求めて   ・・・・ 窪川 典子
 1、農園を開放! 共に暮らして心も開放! 2、今年もひとりでやってきた小学生 3、研修生、ゼミ合宿、農園ツアー…集う若者に希望
<報告4>消費者(提携)の後継者がいない
 生産者は小さなパイの奪い合いからどうやって抜け出すか?   ・・・・ 八尋 幸隆
 1、野菜は有機栽培、米は減農薬栽培からスタート 2、消費者とは「提携」よりもっと開かれた交流へ 3、「作物をつくり、料理して食べる」体験を! 4、生産者は小さなパイの奪い合い 5、食べ物ができる過程を知る『場』を提供
● 佐藤喜作のキサクな話 遭難と飯炊き   ・・・・ 佐藤 喜作
 本会理事長の佐藤喜作がキサクなお話しを。さて、民謡米節に「お米を一粒粗末にならぬ、米はわれらの親じゃもの」と唄うごとく、日本人は米を大事にしてきた…
● 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン10周年記念集会案内
 遺伝子組み換え食品の過去・現在・未来 「植物から動物へ、そして人間へ」
● 2006年「たねとりくらぶの集い」・報告
 第8回全国種苗研修会 講演 かわいそうな野菜たち −固定種の復活を夢見て−   ・・・・ 野口 勲
 「人類最古の栽培植物は瓢箪?」日本では1万年近く前の遺跡から瓢箪が見つかっています。1万2000年前に日本に渡ってきた人々が、1万年前に瓢箪を栽培していたとすれば、アフリカ原産の瓢箪をいったいどうやって手に入れたのかという話になります。
 「農薬、化学肥料と共に成長した一代雑種」現在、なぜ一代雑種の時代になったかというと、戦争で食べ物がなくなったことが原因です。食糧増産という掛け声の中で、ビニールハウス、農薬、化学肥料、一代雑種は成長していきました。
 「農家の自家採種を阻む遺伝子組換え」一番怖い遺伝子組み換え技術が「ターミネーター」と呼ばれるものです。「ターミネーター」種子は、農家の自家採種を抑えるために開発されています。これは世界中から反対を受けていますが、今でもひっそりと実験を続けていると非難されています。
 参加者感想文 ・・・・ 岩木 蕗子
● 理事・幹事を紹介します
● ひろば   ・・・・ 今 道代
 「多彩な品種のりんごを楽しんで!!」私たちは、青森県鰺ヶ沢町で有機農業を営んでいる今(こん)と申します。さて、青森といえば、りんごです。わが農園では早生種から晩生種まで20数種類のりんごがあります。普通の農園では3〜4種類を作るのがせいぜいですので、かなり特色ある栽培をしています。
● 熱き心くん   ・・・・ 梅原 美奈
 今月の就農レポート「熱き心くん」は、梅原美奈さんです。「そうだ、農業にしよ!」と気軽に思いついたのは、高校三年生のときです。今から思えはその頃は、清く正しい世界平和のためにも、私は農業技術を身につけたい!くらいの浅い考えで、卒業後すぐ八郷町の有機循環型農場に出かけていきました。
 農場にあったのは、土を通して作物と残渣、残飯、家畜のエサ・糞尿、肥料がぐるぐるまわる世界。東京での「ものは買って捨てるのが当たり前」の世界との大きな価値観の違いにひどく驚きました。そしてただただ農作業が楽しく、その世界の中で生きているのが気持ちいい、と純粋な畑好きとなっていったのでした。
● 農場だより   ・・・・ 丹 直恒
 茨城県笠間市から。暮れまでに防寒対策を講じなければならない。これはその地方の気候に合わせた独特の技術だし、ちょっとした工夫や改良もある。仲間と集まったときには各人各様の技術の交換をするのが楽しみだ。
 ベタがけを多用している。冬の葉物畑には、これをそれこそべったりとかけまくるので、遠くからは畑が白く見え、伝統的、有機農業的とはいえない眺めとなる。しかしこれなしでは冬の葉物はほとんどとれないので、廃棄に際してはポリマルチよりは罪が軽いと、勝手な理屈をつけて使っている。3年くらいはもつ。メーカーはどこでもいいが、葉物のベッド幅を60センチにしているので、それに作物の丈と地面に留める耳の部分を加えて、150センチ幅の企画に決めている。
● 達人に聞く「旬の有機農産物」加工のすすめJ   ・・・・ 松沢 政満
 わが家では、帰農してすぐ柿酢を作り始め、もう20年以上、酢は購入したことがありません。ミネラルたっぷりで、味に深みのある柿酢は、家族や来客はもちろん消費者にも好評です。柿に付いている天然酵母と酢酸菌を活用するので、柿と容器と少量の焼酎があれば簡単に作れます。
● BOOK 『「耕す教育」の時代』星寛治著   ・・・・ 高田 美果
「教育の原点を考える手がかり」教える、教わるってどういうこと?という教育の原点を考える手がかりに数多く出会えます。生きる力を養うことが教育ならば、“なるべく土から離れる人間を育てようとしてきた近代教育は、最初から矛盾を抱えていたのでしょう。長い人類の歴史から見ると、近代教育は、知識に傾き過ぎた異質なもののようで、これから本筋の「耕す教育」を新たな形で創造できるのではという希望が見えてきます。  >> 詳しく
● 種から育てよう48「打木早生赤皮栗かぼちゃ」   ・・・・ 岩崎 政利
 長崎県雲仙市から。この在来種を気に入っているのは、早生で作りやすいこと、収穫適期がはっきりしていること、少し頭が細く出ている姿がなんとも個性的であること、さらに、なんといっても生りが安定していることからです。2005年は、ほとんどのかぼちゃが不作のなかで、この赤皮栗かぼちゃの出来は、いつもの年とそんなに変わらなかったのです。かぼちゃ栽培で一番の問題である。うどん粉病に割りと強いこともあるでしょう。

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