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2006年8・9月合併号

今月の表紙
画・田島征三
画・田島征三
 カラスザンショの心の穴

 紅葉と落葉は秋の「行事」ではないことは、
 前から知っていた。
 五月、神戸の街で、楠の木の葉が真っ赤に紅葉し、
 歩道に散り敷いているのを見たことがある。
 楠の新芽がやわらかな葉をひろげはじめると、
 去年の葉が赤く色づいて散ってゆくのだ。
 そのあまりの美しさにぼくは、ちょうど開いていた個展会場の壁に、
 その真っ赤な落葉を、大量にはりつけたのだった。
 ぼくの家のカラスザンショは春四月、新しい葉をつけるのだが、
 七月になてさらに大胆に新緑を繁らせる。
 その時、四月の葉がまっ黄になって、
 一枚ずつ、ひらひら舞うのである。
 そのようすがあまりにもきれいで、
 描きかけの100号のキャンパスにはりつけてしまった。

田島征三
ホームページアドレス
http://www.geocities.jp/djrnq642/

今月の記事から
● 私の発言 画期的な群馬県知事の有機リン系農薬空中散布自粛要請   ・・・・ 青山 美子
 ヘリコプター散布は、友人無人を問わず人体に対し最悪の散布方法です。有機リンは体内の多数のセリン加水分解酵素を阻害し生理活性物質の代謝をはじめとする複雑な障害を人体に与えます。その一番大きな影響を受けるのが脳であり、殊に胎児と子供の脳に致命的な悪影響を残します。これがイギリスやEU諸国が有機リン全廃に踏み切った背景なのです。
● 有機農研+「ポケットファームどきどき」&東京都足立区立都市農業公園
  新たな協働の試み   ・・・・ 魚住 道郎
 昨年の9月中旬、茨城県茨城町にあるJA全農いばらきが直営する「ポケットファームどきどき」の鎌田定宗部長から、約5反歩ほどある畑を「有機で野菜を作ってほしい」、そして、「その野菜はすべて、併設する『森の家庭料理レストラン』で使いたい」との話があった。
 全農が有機農業を率先して行うという話はいままで聞いたことがなかったし、もしも、ここでうまくいけば、全国への波及効果は十分あると想い、足立区都市農業公園に関わっている石岡の仲間たちと積極的に取り組むことになった。
● 「有機農研」との協働で実現した念願の有機栽培農園
JA全農いばらき「ポケットファームどきどき」 夢づくりに参加している人たち、それぞれの想い   ・・・・ 中村 易世
 美しい有機栽培の農園と、そこでとれた新鮮な旬の有機野菜をふんだんに使った、“野菜料理がメイン”というバイキング形式の「森の家庭料理レストラン」、そして親子連れの来園者が、種まきや収穫など、気軽に楽しく土や野菜にふれることができる多彩なイベントなどがある。
 「ここを始めたころから有機栽培の農園をつくるのが夢だった」という鎌田さん。その夢を一緒に追いかけてきた小泉さん。夢づくりのお手伝いをしている有機農研の生産者のみなさん。そして有機栽培の農園の出現に刺激されて新たな一歩を踏み出そうとしている地域の生産者など、「どきどき」の夢づくりに参加している人たちそれぞれの想いを聞いた。
● 食品への放射線照射は、百害あって一利なし 原子力委員会の意見募集報告案「食品への放射線照射について(案)」は、撤回を!
 国民をだます記述に満ちた報告書は、認められない!   ・・・・ 照射食品反対連絡会
 ことし7月13日、内閣府原子力委員会内に設置された食品照射専門部会は、 原子力政策大綱において示された報告で食品照射を推進するため、現状や今後の考え 方をとりまとめた報告書を出そうとしており、その案について、意見提出を国民に求 めています。報告書(案)は、「わが国においては、国民の「食と健康」及び「食の安全・安 心」に対する関心の高まりから(中略)、「食の衛生」への強い要望が生じてきてお り・・・」とあり、2000年に、全日本スパイス協会から香辛料について放射線照 射の許可の要請が出されたのも「そうした取り組みの一つと理解される」としていま す。しかし、国民の食品の安全、衛生への関心の高まりは、化学合成食品添加物の使 用、栽培時の合成農薬・化学肥料の使用、そして、鶏インフルエンザやBSEを生ん だ大規模の効率一辺倒の工場的畜産などへの批判とあいまっています。国民の多く は、放射線照射が、食の安全・安心、そして衛生確保に寄与するとは思っていませ ん。
● 隣の田んぼから農薬がふりかかった!
  飛散防止の農水省局長通知は、末端では無視され、通知自体も不備   ・・・・ 辻 万千子
 今年の5月から残留農薬のポジティブリスト制が導入され、農水省の消費・安全局長、生産局長、経営局長が連名で、飛散防止をするよう何度も通知を出されていますが、末端では何も知らないし、守られていないということです。
● 佐藤喜作のキサクな話 コウノトリと自然回帰  ・・・・ 佐藤 喜作
 本会理事長の佐藤喜作がキサクなお話しを。全国健康むら21ネット豊岡大会から。コウノトリの40年前の絶滅、35年前のシベリアコウノトリの導入と繁殖、そして自然への放鳥、繁殖実現などの苦労話に脱帽。感激に浸った。
● 各地から
 四国 高知県有機農業研究会結成大会を開催 ツルネン氏が「キューバ報告」   ・・・・ 田中 徳武
 南関東 給食に有機野菜を!という前に栄養士や調理師と一緒に勉強会を!   ・・・・ 八木 直樹
● 熱き心くん   ・・・・ 安部 信次
 今月の就農レポート「熱き心くん」は、安部信次さんです。1996年に大学を卒業後すぐ、農園を開いて農業を始めてから11年目になります。無農薬・無化学肥料・不耕起の田(5反 今年の水稲作付2反)畑(2反)で米と野菜を栽培。平飼いで採卵養鶏を行い、そのほかに、私は塾の講師と家庭教師、妻は実家の本屋の店番をしています。東京生まれでサラリーマンの家に育ち、田舎のない私にとって、農業・農家というものは、子供のころのあこがれでした。農家に生まれなければ農業はできないと思っていました。
● 意見広告と食の安全とGMイネを考える上越集会の報告   ・・・・ 安田 節子
 7月19日には、「食の安全とGMイネを考える上越集会」が開催されました。リージョンプラザ上越には地元や全国から集まった人々で埋まり、私も横浜の仲間とともに参加しました。GMイネ裁判では意見書を書いて協力にサポートしてくださっている生井兵治さんが「遺伝子組み換えイネの生態系の影響」と題して講演をされました。
● 農場だより   ・・・・ 高橋 隆子・久
 静岡県韮山町から。「山の秋」夏は熱暑地獄の下界には下りずに、涼しい山で過ごし、いくつかの台風を越えると、山の秋は一気に加速する。畑には真っ赤なアキアカネが、口を開ければ飛び込んできそうなほどたくさん飛び交う。あれほどうるさかったヒグラシが、いつのまにか虫たちの大合唱にかわる。空気が凛と澄む。さあ、収穫の秋。「十年十色」10年以上農業をやっていても、一年一年は新しい年。今年は曇りや雨の日が多くて、お日様が照らす日は明るく、木々の蔭が美しく見える。とてもありがたい。畑に堆肥を選んで、トラクターでロータリーするのも、管理機で畝立てするのも、雨続きだとできないので送れる。小麦、ジャガイモ、玉ねぎの収穫も2〜3日晴れてくれないとできないので、6月は空と天気予報ばかり気にしていた。ひとつひとつ収穫を終えると、気持ちがらくになる。
● 種から育てよう46「かき菜」   ・・・・ 神谷 光信
 アクが少なく、おいしい菜(群馬県邑楽町) かき菜は、側枝を摘み取った菜です。のらぼう菜(当地にはない)に似ているようです。当地では昔から栽培されていて、種子も普通に売られているので、どこにでもある菜と思っていました。ところが、移転前の帰農志塾で開かれた第2回種苗交換会の折だったと思いますが、春先に野菜類が足りなくなるという話になり、ある人が「かき菜があるでしょう」と言ったところ、埼玉県小川町の金子美登さんが「かき菜って何」と質問したことから、かき菜が地域的な野菜であることを知りました。最近、地域特産品として売り出す農協も出てきました。しかし、日持ちが悪く、産地以外には広がっていきにくいようです。
● 達人に聞く 「旬の有機農産物」加工のすすめI 「青いトマトのジャム」   ・・・・ 尾崎 ミチコ
 トマトも終わり頃になると先が伸び放題。ハウスはジャングルのようになってきます。これはウチだけのことでしょうか。そろそろお払い箱になる運命の残留組、赤くなり損ねた青いトマトたち。行くつくところ、畑の片隅に積み上げられ、いずれは土の栄養分となるこのトマトたち。でも、これが実は宝の山だったのです。

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