JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

【待望の復刊】『暗夜に種を播く如く』

(『土と健康』1992年1月号より)

暗夜に種を播く如く

一楽 照雄 著
A5判 上製 定価2000円
発行 協同組合経営研究所
発売 農山漁村文化協会
   日本有機農業研究会

日本有機農業研究会の創立者 一楽照雄さん(1906-1994)
 公害、食品公害、環境破壊が露わになった1960年代後半、一楽照雄さんは「近代化農業」の誤りに気づき、他方、生命の農を説く意志梁瀬義亮さん、自然農法の福岡正信さん、無農薬農業を実践する久保政夫さん、予防医学に立つ農村医学を確立した佐久総合病院の若月俊一さんらと出会い、71年10月17日、日本有機農業研究会を創立しました。
 一楽さん起草による「結成趣意書」は、いわゆる近代化農業は、「主として経済合理主義の見地から促進されたものであるが、この見地からは、わが国の農業の今後に明るい希望が期待を持つことは甚だしく困難である」としりぞけ、「人間の健康や民族の存亡という観点が、経済的見地に優先しなければならない」とし、たとえ「農薬・化学肥料等の使用によって、一面で増産や省力などの経済効率があったとしても、他面でこれらによる環境破壊や食べ物の汚染などを生み出すのであれば、これに代わる農法の確立を急ぎ、間に合わない場合にはひとまず伝統的な農業に立ち返」り、「従来の農法を抜本的に反省して、あるべき姿の農法を探求す」べきであると宣言しました。

「天地、機有り」
 一楽さんは、結成に先立ち、71年4月、千葉に閑居していた黒澤酉蔵さんを訪ねました。黒澤さんは、1942年に「野幌機農学校」(現在の酪農学園大学)を創立しています。一楽さんは、学校名の“機”に着目し、その意味合いを尋ねたのです。すると黒澤さんは、「『天地、機有り』と漢書にある」、「機とは、天地経綸というか、大自然の運行のこと。一つの法則が宇宙万物の間にはある。これが本当にわかっていなければ農民にはなれない。・・・・・・透徹すれば、自然にわかる」、と答えられました。
 すでに1950年、酪農学園はジェローム・ロデイルの著書『Pay Dirt』を『黄金の土』という題名で翻訳発行していました。その後一楽さんは、アルバート・ハワード(インドで有機農業の基礎を気づいた『農業聖典』の著者)の『Soil & Health』の翻訳(邦訳名『ハワードの有機農法』)にも奔走します。会の名称に掲げた「有機農業」とは、「生命あふれる」という字義を超えて、欧米の有機農業の先達がよりどころとした東洋の叡智にも相通じるものです。以来、会は、あるべき姿の農と食、人と自然、人と人との有機的な関係を追求してきました。

「世直し運動」
 「私が有機農業を始めたのは、日本の農業政策を否定し、本来の農業をやらなければいけないと考えたからです。間違っているのは農業だけではない。人間の体と心を侵すのは世の中全体がおかしくなっているからで、必要なのは世直し運動だと思っている。
 有機農業運動は、わかりやすい問題の一つで、これは、一般の人たちが世直しのために立ち上がる最初の入り口だと思っている。安全な食べ物への関心に始まり、農薬や化学肥料を使わない農業の意味に気づき、さらに身近な潜在の問題に取り組み、そして原爆反対運動に参加する。こうした行動をともなった自覚の過程に真の自立があり、そこに互助の精神が加わって、本物の世直し運動になると思っている。」

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