JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

【書評】『ここ 食卓から始まる性教育』

(佐藤剛史)

ここ 食卓から始まる性教育

内田美智子/佐藤剛史著
発行:西日本新聞社
本体価格1500円(税込み)

 共著者である内田美智子先生(助産師)の話を初めて聞いたとき、涙が止まりませんでした。この人の話を、一人でも多くの人々に伝えなければという使命感を感じました。
 自分がいかに愛されて育てられたか。そして、自分の子どもをどのように愛して育てるか。そしてその愛は食卓にある。そんなメッセージが込められた本です。
 農と自然の研究所の宇根豊さんからは、こんな書評(一部抜粋)をいただきました。


 「生」の反対は? 筆者は問いかけてくる。「死?」。誰しもそう思う。「ほんどうは生まれてこないこと」と言われるとなぜか納得する。死も生の延長にすぎないし、生の完結だからだ。こういう視点は筆者の内田さんが「助産師」だからにちがいない。(中略)
 出産した子どもを抱いたときに、多くのお母さんは「私はこの子を産むために生まれてきたかもしれない」と思うのだそうだ。「自分が一番大切、という勝手な想いが砕け散って、自分より大切な存在に出会った」。なのにこの世は残酷だ。やがて子どもに「生まれてから一度もお母さんの子どもでよかったと思ったことはありません」と言われてしまう。(中略)
 筆者の目はどこまでもやさしい。その時代の哀しみを大人も子どもも背負っている。だから「生」と「性」と「食」たけは効率を求めてはならないのだ。本来は他人から教えるものでもない「性教育」に、あえて取り組む筆者の危機感の深さに、共感がこみ上げてくる。「これまで食べされてもらった食事、これまでにかけられた言葉、思い出すことができれば、素敵な大人になれる」 (西日本新聞2007/12/9 書評より)

 有機農業に直接的に触れた本ではありません。しかし、生や子育て、家族、地域のこと。有帰農業に携わる皆様が最も大切にしている土台について書きました。多くの農家と出会い、いろんなことを教えられ、子供が田んぼで、地域で、元気に育つ姿を見て、そんなことを思い出しながら、書きました。
 発売2か月で、3刷り。一万部を突破しました。読者からは「子どもが寝静まった深夜、一気に読みました。何度も泣きました。そして子どもが寝ている布団に入って子どもをぎゅーって抱きしめました」(24歳母)、というようなありがたい感想もいただいています。
 是非、皆様のご支援をよろしくお願いします。

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