JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

第36回 日本有機農業研究会全国大会・総会を開催

 有機農業推進法制定後の2年目に向け、今こそ有機農業の原点に立ち戻り、結成趣意書の意義をたどり、これまで力を入れてきた「自給」「提携」を再確認し、新たな一歩を踏み出す大会にしたいと、理事・東京の幹事等による実行委員会が立ち上がり、東京で大会が開催されました。
 そして、3月1日、2日にかけて総勢480人余の方々にご参加いただき、熱く実り多き大会を開催することができました。    >> 東京大会の写真

佐藤理事長

開会挨拶する佐藤理事長

 今大会は、6年前に第30回記念大会(2001年)と同じ開場で開かれました。大会冒頭の佐藤喜作理事長の挨拶は、「この会場で、第30回記念大会が盛大に行われたことを思いだしております。あの第30回の記念大会のときから今日までわれわれの暮らしなり、あるいは生活なり、あるいは世の中がよくなったでしょうか。どうでしょう」と、始まりました。  大会1日目には、このような「自給と提携、有機農業を運動の中心として進めよう」を骨子とする大会アピールを採択、2日目の午後1時からの第36回通常総会も、このような活動方針を確認する方向で開かれました。

<本会の本年度における活動の方向性>

 われわれは、世相の動きに惑わされることなく「自給と提携」を基軸とする実践運動に裏付けられた路線を誠実に、着実に、おだやかに進めていく」とし、次の活動方針を掲げています。

1 結成趣意書の農と食の原点に立った活動の啓発・普及
(@創立者一楽照雄を継承する活動、A本会歴史について略年表等の制作)
2 「自給と提携」を基礎にした有機農業を広める
(@自治体の「推進計画」づくりの推進と参画、A本会有機農業推進委員会の活動推進)
3 「提携」を広める
(@各地の生産者の「提携」を広げるため提携ネットワークの活動を開始する。A「提携」についての広報活動を強める)
4 食べ方で健康と自給を取り戻す
(@食事と健康のつながりに注目し、土に根ざした食、農、医を進める。A自給を高める食べ方、食べる術(手作り食など)を広める)
5 遺伝子組換え、農薬散布、照射食品、環境と健康問題への取組みを強める。
6 地球温暖化問題に有機農業から取り組む
(@緑を増やし、自然エネルギーを活用した農業を進める。A生ごみや落ち葉の堆肥化を進める「堆肥わくわく運動」を進める。B都市では、屋上緑化や屋上菜園を進める)
7 研修機能を強める
(@新規就農者への就農サポートについて、新規就農データ集を作成する。そのほか、具体的検討を進める。A有機農業サポート委員会において、本会として研修システムのあり方を検討し、試行する。)B行政との連繋による有機農業の農業公園作りや有機農業アドバイザーによる研修プロジェクトなどを推進する。C学校から農家への有機農業インターンシップの受入を促進する)
8 自家採種のすすめと有機種苗の提供
(@自家採種運動を推進するとともに、種苗ネットワークの活動を強化する。A優良種苗、奨励種苗の提供体制を整える。Bせめて、無消毒種子の販売を義務付けることを提案する)
8 会員をふやす活動を強める

第36回東京大会アピール

      つながるいのち・つなげるいのち
      食と農の原点 有機農業から未来へ

 相次ぐ食品事件は、今の日本の食の現状を浮き彫りにしました。「加工食品の消費が増え、食べものと健康との関係や食品の選択について、消費者の自覚に基づく態度の改善が望まれる」とした結成趣意書で指摘された事態は37年経った今日もなお、変わらぬ課題であり続けています。
 いのちをつなぐ食べもの。いのちを生み出し、健康を維持する食べものに対して、あまりにも他人任せにしすぎてはいないでしょうか。
 農の現状をみつめてみましょう。1960年代に始められた農業近代化、80年以降の国際化に引き続くさらなるグローバリゼーションの幾重もの波の中で、農する人は激減し、多くのむらは崩壊の危機に瀕しています。経済合理主義、効率化を標榜する新農政は、今に至ってもなお。大規模化・集落営農や遺伝子組み換え等の方向に拍車を駆け続けています。
 先覚・一楽照雄は、37年前、「本来農業は、経済外の面からも考慮することが必要であり、人間の健康や民族の存亡という観点が、経済的見地に優先しなければならない」と喝破し、食と農の現状に対して、われわれの英知を絞っての根本的対処が急務であると呼びかけました。
 有機農業は、農業近代化が始まる以前、何千年・何百年もの自然と共にあった農業の伝統を踏まえた、自給と循環の農業です。今日、土と切り離された工業化社会が進展する中で、農業もまた、工業化と同じ方向を向いて走っています。有機農業は、そのような方向ではなく、豊かな生物が息づく生きた「土」を要(かなめ)として生きとし生けるものが有機的につながり・つながる、本来のあるべき農業をめざし実践する、ものです。
 「提携」って、知っていますか。
 つくる人(生産者・農家)と食べる人(消費者・都市生活者)が直接つながり、共に支え合う、食べものと心と暮らしのつながりです。30数年前から、食べものへの不安から、あるいは食のあり方、農業ひいては社会のあり方への反省・批判から、食と農の自給・自立をめざし、共に手を携えて有機農業を進めてきました。有機農業は、農家だけのものでなく、消費者のものでもあり、「提携」を通して生産者と消費者が苦楽を分かち合い、共に支え合う暮らしづくりの提案です。
 一人ひとりの自給への意志が、農における自給、食卓の自給、食と農の地域・国内自給を実現させる途です。そしてそれは、「提携」と有機農業でこそ、目標に近づくことができると思います。自給と提携で有機農業を推進していきましょう。
 一人でも多くの方に参加を呼びかけます。これからも、自給と提携・有機農業を活動理念に、共に歩んでいきましょう。

2008年3月1日
第36回日本有機農業研究会大会

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