JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

第33回日本有機農業研究会全国大会・総会を開催しました

 3月5日、6日の両日、福島県二本松市で「自給で輝く農と暮らし」を大会テーマにして、第33回日本有機農業研究会全国大会と総会を開催しました。   >> 二本松大会の写真

大会会場全景

開会挨拶する佐藤理事長

 初日は、福島県男女共生センターにて開会式と基調講演、分科会が開かれました。会場は2階席まで埋まり、550名の参加者で満員となりました。主催者の開会挨拶(佐藤理事長)と来賓挨拶の後、2つの基調講演、大会アピールを採択しました。休憩の後、7つの分科会に別れ熱心な議論を行いました。

 2日目は8時から種苗交換会、9時から2分間スピーチ、9時半から日本有機農業研究会年次総会が開かれました。種苗交換会には、約20名の方から自家採種の種100種以上の出品があり盛況でした。出品されたは種は、すべて持ち帰られきれいになくなりました。同時に新規就農や操体法をテーマにした3つの並行プログラムも開かれました。また、総会では、本年度(2005年度)の活動計画の審議において、日本有機農業研究会の原点である結成趣意書に立ち戻り、運動を展開していくことが求められているとの意見が出され、今こそ、そうした運動の展開の方向性が求められるいることが確認されました。総会で採択された本会の本年度の活動の方向性は、次のとおりです。

<本会の本年度における活動の方向性>

 本年度においては、日本有機農業研究会の原点である「結成趣意書」に立ち戻り、次の活動を中心に展開する。

1 提携と有機農業の発展

①食料・農業・農村基本計画の見直しの問題点を指摘するとともに、有機農業推進基本法(仮称)の制定、環境支払の導入等の実現を図る。
②有機農業を抑圧するJAS法改正案に反対する。
③有機農業の進展と食べ方の変革により可能な自給率の上昇を訴える。
④遺伝子組換えに対する反対運動を強力に展開し、資料を作成し、遺伝子組換えに対する規制強化を訴える。
⑤各地の提携の発展に資するため、本会の提携ネットワークの活動を促進する。
⑥本会の有機農業の基準の改定を図り、有機畜産の基準等を設定する。
⑦第3回生産者・消費者交流会を開催し、交流の促進と消費者への啓発を図る。

2 本当の食事と健康の回復

①本当の食事と健康の回復に関する消費者向けセミナーを全国幹事会に併せた形で開催するとともに、事業部のセミナーもそのような内容のもので開催する。
②食べ方の変革により可能な自給率の上昇を訴える。
③金属イオンと神経性疾患(BSE、うつ病など)の原因と対応策を探る。
④『健康の環』を刊行する。

3 積極的な会員募集活動の展開

①会員が少ない県で全国幹事会に併せた形で有機農業セミナーを開催する。
②大会開催時などにおいて受付人員を強化する等、新規会員の積極的な勧誘を図る。
③運営会員一人一人が新規会員の勧誘を図る。
④現在会員でない旧役員や有機農業運動に携わってきた人達の会員化を図る。
⑤会費徴収の自動振込みの早期実現を図る。

4 研修機能の強化

①有機農業サポート委員会において本会の研修システムのあり方を検討し、試行する。
②全国で先導的役割を担われている会員を有機農業アドバイザーとして認定し、その全国的なネットワークの形成を図る。
③足立区立都市農業公園の委託事業を推進し、本会の指導、研修能力を高める。
④有機農業の参考書を作成するとともに、学校からの有機農業インターンシップの受入を促進する。
⑤本会有機農業アドバイザー、学識者等を活用し、学習会を開催する。

5 自家採種の推進と有機種苗の提供

①自家採種運動を推進するとともに、優良種苗育成者を活用し、種苗ネットワークの活動を強化する。
②優良種苗、推奨種苗の提供体制を整える。
③有機種苗が提供できる体制をNPO法人有機農業推進協会と共同してつくっていく。


第33回福島二本松大会アピール

自給で輝く農と食と暮らし 地域づくりの基礎に有機農業を

 食料・農業・農村計画の見直しが「農政改革」として声高に言われているが、新基本法で追求しようとしたはずの食料自給の向上や自給と一体となった食べ方の変革への歩みはむしろ後退している。環境に調和した有機農業もかえりみられず、みかけだけの生産効率を追う大規模集中、工業的畜産へ向かう道がいまだに信奉されている。
 私たちは、自然の営みのなかで生命を大切に育てる真の農業を学び、その生きた作物を大切な子供たちや農と食のつながりを学んだ理解ある活用者(消費者)の生命の糧とする農を基本としてきた。そして、そのような有機農業を地域づくりの基礎に据えている。二本松岳温泉における「一旬一品」運動にみるように、生ゴミを農家が活用して堆肥にし、その堆肥で土づくりを行い、それにより生産した野菜を使うというような、地域における循環と自給を各地で実践し、成果をあげている。
 太陽のふりそそぐ山あいの田畑や森林も、山地での酪農も、ひとたび有機農業のまなざしを当てれば、輝き出す。平場の農業も、暮らしも、じつは、山あいでのしっかりした農業に守られている。平場もまた、土の健康を守り、環境を守らなければならない。
 私たちは、農は、理解ある消費者と正直に生産に取り組む生産者のあいだの信頼関係によってのみ継続し、進歩するものと考えている。同時に、このような自給と循環の地域づくりは、その基礎に有機農業を据えた政策・施策こそがこれを実りあるものにし、いっそう発展させると考えている。今回の大会の地、福島では、県も市も積極的な取組みを行っており、JAをはじめ多くの団体が活躍している。
 安達太良山を仰ぎ、阿武隈川の流れる豊かなこの地、福島県二本松で第33回大会を開催するにあたり、私たちは、ほんとうの農と食と暮らしを求め、地域づくり・国づくりの基礎に有機農業を据えることが、風土を生かし、豊かな自給と循環を達成し、21世紀に生きる希望を与えるものであることを改めて訴える。

2005年3月5日
第33回日本有機農業研究会大会

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