JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

第32回日本有機農業研究会全国大会が開かれました

 「千年のすこやかな”いのち”の継承を−−遺伝子組換え作物はいらない! 広げよう有機農業!」をテーマに、2月14日、第32回日本有機農業研究会大会が全国から生産者・消費者など550人を集めて、愛媛県今治市で盛大に開かれました。
 えひめにちなみ、基調講演は3人とも女性。「千年の森をつくる暮らしをつくる」鶴見恵子さん、「緊急報告・遺伝子組み換え作物の現状と問題」安田節子さん、「学校給食と食育」丹下晴美さん。すばらしい講演でした。
 「すこやかな”いのち”の継承」「広げよう!有機農業」と呼びかける大会アピール、そして、国内栽培の瀬戸際に立っている遺伝子組換え作物について、「国内栽培をやめさせる」特別決議を採択しました。
 北海道有機農業研究会からは、北海道(農政部)が出している中止要請を含む厳しい規制条例案への支持を訴える文書が大会分科会へ届きました。なお、特別決議は、翌16日、同大会の名の下に農林水産大臣に送付されました。

 

○第32回日本有機農業研究会大会アピール

 霊峰石鎚山を仰ぎ、瀬戸内来島海峡を臨む、ここ愛媛県今治の地に全国の自然と命を大切にする仲間が集い、千年のすこやかな「いのち」の継承と、遺伝子組み換え作物の栽培阻止、学校給食と食育の大切さについて学び、語り、これからの行動を決意します。
 農の衰退は集落の崩壊を招き、人間を病み、命を脅かします。農の構造改革とは、担い手農業で海外の大規模農家と経済性で競うことではなく、経済一辺倒の農業を「いのち」や「生存」、「持続」へと転換することであり、このことは有機農業を広げていくことにほかなりません。
 私たちは、ここに次のことを大会アピールとして、全国に発信します。

千年のすこやかな「いのち」の継承を!

 一つ、私たちは現在の自然が、森が、環境が、更新を繰り返しながら千年の後も継承されるようそれを守り、育てていきます。

遺伝子組み換えはいらない!

 一つ、利潤と経済目的で人為的に遺伝子を操作し、種を越えた作物を作り出し、自然界に「交雑」という汚染を拡大する遺伝子組み換え作物の廃絶のために地球規模で考え地域レベルで栽培阻止条例の制定や監視を強化し、不買運動を展開します。
 一つ、私たちは、BSEや口蹄疫、鶏インフルエンザなど食のグローバル化による危険の拡散を阻止するため、地域固有の品種や作物を守り、育て、継承していく自家採種と有機種苗の育成に努めるとともに、有機で生産された地域のものを食べる「身土不二(=地産地消)」を推進します。

広げよう有機農業!!

 一つ、私たちは千年の命の継承と子供たちのフードリテラシーの向上のために、有機農業による食育の推進、有機農産物の学校給食への導入を進め、財政再建や経済合理性の追求を目的とした安易な学校給食の民営化や民間委託に反対します。
 一つ、私たちは地域と地域農業を大切にし、地域における有機農業を広め、産消提携をとおして、協同や地域間提携の取り組みを進めることにより食の安全・安心の確保と地域内自給率の向上を図ります。

 以上、大会アピールとして全国の農に携わる人々、食に携わる人々、それを消費する人々、そして自然と命を大切にする仲間の皆さんのに呼びかけます。

   2004(平成16)年2月14日

第32回日本有機農業研究会全国大会・えひめ大会

 

○特別決議

遺伝子組み換え作物の国内栽培をやめさせよう!!

 生物多様性条約のカルタヘナ議定書に関する国内法の施行を前に、国(農林水産省)は、遺伝子組み換え作物の野外での実験栽培に関する指針案を公表し、通常の品種との距離を大豆10メートル、イネ20メートル、トウモロコシ600メートル、ナタネ600メートルをとればよいと示した。だが、隔離距離の設定では、交雑や混入がもたらす「遺伝子汚染」は防げない。自然の営みは単純ではないからである。すでにアメリカ、カナダでは、組み換え遺伝子による汚染が回収不能にまで広がっている。私たちは、実験・実用を問わず野外での遺伝子組み換え作物の栽培に反対である。
 ゆたかな自然のなかで、何千年ものあいだに、多様な作物や品種がつくられてきた。私たちは、遺伝子組み換え品種を必要としないばかりか、除草剤を作物の上から浴びせたり、殺虫性の毒素を生成するような、利益と効率優先の破壊的な農法をとうてい認めることはできない。しかも、特許をもつ企業による農民・農業・農村の支配と横暴をみれば、そのような種子をかけがえのない農地に播かせてはならない。ひとたび栽培されれば、安全・安心、環境と調和する農と食の根底が崩されてしまう。
 国は、こうした危機を真正面から捉え、北海道や滋賀県、茨城県の厳しい栽培規制条例案を支持し、各地の生産者、消費者の声や意見書に真摯に耳を傾け、国内栽培をさせないとする立場に立つ規制を率先してつくるべきである。
 いのちの食べものとして受け継がれてきた在来の大豆や菜種、稲や麦を植えよう。そして、それらの種子やそれとともにある農法・文化を守り育て、すこやかな「いのち」を次世代に引き継いでいこう。

2004(平成16)年2月14日 第32回日本有機農業研究会全国大会・えひめ大会

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