JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

 足立区都市農業公園だより(1)
       ―有機農業サポート室活動レポート―
 『有機で豊かな環境を』

有機農業サポート室指導員  明石 誠一

 今年から田んぼ、畑を有機栽培へ

都市農業公園

首都高速道路の高架脇にある農業公園

 今年の四月から、日本有機農業研究会有機農業サポート委員会から指導作業員として派遣され,足立区都市農業公園(東京)の畑と田んぼを有機栽培に転換するお手伝いをすることになりました。理事の魚住道郎さんが中心となり、同じく指導作業員の梅原美奈さんとの三人で働いています。私は現在,埼玉県の富士見市と三芳町あたりで農薬不使用の野菜を栽培しています。実家の東京都板橋区からの通い農民です。

 一昨年、富士見市下南畑で有機農業をなさっている渋谷さんのお宅で一年弱研修をしました。去年から渋谷さんのご好意で、畑を貸してくださる方を紹介していただき、一反五畝程度、四か所の畑をやっています。今,畑を広げる話がきていて、ようやく専業農家に近づいてきたかなぁというところ。都市農業公園は,私の家から車で三〇分という好立地です。私は水、金曜日の週に二回、都市農業公園で働いています。作付けや、畑の回し方は魚住さんがされています。梅原さんと私はそのサポート隊です。

 都市農業公園の設備は充実しています。古民家、自然環境館(子どもたちなどに体験教室などを行っている)、レストラン、ハーブ園、小動物園、滑り台などがある公園、陶芸部屋、紙すき部屋、染物部屋、農機具展示場、池、芝生の広場などがあります。

 週末となると家族連れなどたくさんのお客さんで賑わっていて、平日は幼稚園、小学校などの見学場所にもなっています。公園ということもあって,花なども多く、来園者の目を楽しませています。そして農業公園という名前のとおり、畑と田んぼが公園の中にあり、そこがわれわれの仕事場所です。

 堆肥づくり、苗の移植から

堆肥つくり

堆肥つくり バケットで切り返し作業

 われわれがまず取りかかったことが、堆肥づくり。材料となる落ち葉は事欠くことがなく、それらを切り返すバケットが用意されると、われわれの仕事も徐々に動き出してきました。四月、五月は種まき、苗の植え付けで忙しかったです。魚住さんは特に大変でしたが、持ち前のバイタリティーで引っ張っていきました。魚住さんが用意してくれた苗を、都市農業公園の方たちと一緒に、はじめは「こう植えるんですよ」と教えながら植え進んでいきました。回数をこなすにつれ,手際もよくなっていきました。一通り植え終わり、畑も小さな野菜たちで埋まっていくと、次は田植えが待っています。


 体験教室に区民80名、楽しい交流の場

畑

6月の畑(ナスやトウモロコシ)

 都市農業公園では、イネづくり体験教室をやっていて、80名ほどを募集し、第一回の田植えから第二回草取り、第三回稲刈り、第四回脱穀、精米、第五回餅つきと五回に分けて、作業を体験できます。これまでに田植えと草取り体験を行いました。
 子ども連れの家族参加がほとんどでした。二つの田んぼを午前と午後で、それぞれ四〇名ずつで植えていきました。土から離れている子どもたちにとって、田んぼの中はとても楽しかったことでしょう。そしてみんながあまりやりたがらない草取り体験教室では、田植えの時より、若干、参加者が少なかったように思えました。ところが、これがなかなか面白かった。子どもたちはカエルや足の出かかったオタマジャクシ、ヤゴ、トンボ、アメンボウなどを捕まえていました。もちろん草も取っていました?よ。この時、魚住さんは豊年エビを捕まえました。この田んぼの豊作をみんなで期待しました。

大豆畑

育ち始めた大豆畑

 草取りが終わると、自然環境館の方が田んぼにいる生き物たちのお話しをしてくれました。この時、環境館の方が「今朝、田んぼで捕まえたアオダイショウ」の子どもをみんなの前に見せたのです。嫌がる親、恐る恐るだけれど興味津々の子どもたち。「ヘビのシッポはどこからだ?」の質問にみんな?マーク。「肛門から下がシッポなんだよぉ」「へぇー」私もはじめて知りました。感激。


 有機で豊かな環境に

田植えの後にやってきたカルガモ

田植え後にやってきた野生のカルガモ

 ヘビまでいるこの環境は食物連鎖の説明をするにはもってこいでした。子どもたちもそれを目の当たりにして実感してくれたのではないでしょうか。私もアオダイショウの子どもがこんなにかわいいとは知りませんでした。つぶらな瞳、指を出すとキュッと巻きついてきます。何かに巻きついていると安心するそうです。私も子どもたちと一緒に新しい発見ができて楽しかったです。現在七月真っ只中、梅雨はいつの間にか明けてしまいました。都市農業公園では、涼しい朝夕に働くことはできないので、暑い時間帯でも働かなくてはならないのが辛いところ。でもこんな高速道路の脇で自然の循環を感じられるところって、貴重ですよ。大切にしないとね。

 
足立区都市農業公園
【場所】 東京都足立区鹿浜2‐44‐1
【交通】 東武伊勢崎線西新井駅から都市農業公園行き(東武バス)終点(都市農業公園)下車
【開園時間】 午前9時〜午後5時
【休園日】 12月28日〜翌年1月4日まで。公園管理のため前記以外に閉園することがあります。
【TEL】 03‐3853‐4114
 

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