JAPAN ORGANIC AGRICULTURE ASSOCIATION

日本有機農業研究会

 GM小麦反対運動に成果
 モンサント社が除草剤耐性小麦開発中止へ
 ――日本の消費者による署名がGM小麦を止める――

日本有機農業研究会 『土と健康』04年7月号
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン 代表 天笠 啓祐

 五月一〇日、モンサント社は除草剤耐性小麦(ラウンドアップ・レディ小麦)の開発に関して、これまでの推進姿勢を転換して、中止すると発表した。同社は、今回、今後のGM作物の研究・開発の見直しを行い、除草剤耐性小麦については、ほかのGM小麦が導入されるまで育種や野外実験を行わないことを明らかにした。
 撤退とはいわず、あくまで研究・開発の延期を発表したものであり、申請自体は取り下げないと述べているものの、事実上の挫折であり、撤退宣言に近いものである。

 同社は、二〇〇二年に米国とカナダで、同時に申請を行い、二〇〇五年栽培開始を目指して活動してきた。しかし、世界中の生産者・消費者の抵抗にあい、商業化は難しい情勢になっていた。とくに最大の消費先である日本と韓国の消費者の強い反対によって、北米の生産者の間で動揺が広がっていた。
 三月二一〜二八日、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンなど日本の消費者による六名の代表団が、GM小麦反対の署名を携えて、カナダ政府、米国の州政府を訪問した。その際一緒に持参した四一四団体(構成員一二〇万人を越える)の署名が決定的な力となった。

 これによってモンサント社は、日本の消費者の力によって、GM稲と小麦の両方の開発を中止に追い込まれたことになる。同社は、資金力と政治権力によって世界中にGM作物を売り込んできたが、日本の消費者が世界の市民と連帯して闘えば、それに負けないことを示したといえる。

 (カナダではGM小麦反対の流れが強く、とくにカナダ小麦局が反対の姿勢をとっているため、承認されても栽培は難しい。米国は、ブッシュ政権のアン・ベネマン農務長官が元モンサント社の重役であり、今後の展開は今年の大統領選挙の結果次第と見られる。いずれにしろ、承認後にモンサント社の開発中止の姿勢を転換させないため、闘いを継続する必要がある。)

(まとめ 安田節子)

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